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【2005.12.28】 
「学力」に対する文部科学省の公式見解−3つの学力調査から−

学研教育総合研究所通信 「教育情報EXPRESS 14号」より

 学研教育総研の古川研究員が「ヨミウリウィークリー」と行った共同調査で、保護者の83%が「ゆとり教育で学力が低下した」と考えていることが明らかになりました。文部科学省は「学力低下」についてどのようにみているのか? 文部科学省の中央教育審議会が分析した3つの学力調査(学習到達度調査、国際数学・理科教育動向調査、平成15年度小中学校教育課程実施状況調査)のポイントをまとめました。

■文部科学省の見解

 3つの学力調査とは、
・学習到達度調査(PISA2003)
・国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2003)
・平成15年度小中学校教育課程実施状況調査

のことをさしています。

 国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2003)と教育課程実施状況調査は、「従来型の知識」を測る調査。学習到達度調査(PISA2003)は、いわゆる「生きる力」を測る新しい調査です。

 文部科学省の現時点においての立場は
・「従来型の知識」は国際的には依然として上位にあり、国内的にも回復傾向にある。
・「生きる力」のなかではとくに「読解力」については国際的に決して高いレベルにあるとはいえない。

というものになっています。

PISA2003における平均得点の国際比較

■学習への関心・意欲・態度の調査

 これら3つの調査では、学力そのものの調査だけでなく、学力への関心・意欲・態度も調査しています。
 国際調査である学習到達度調査(PISA2003)によると、「数学で学ぶ内容に興味がある」生徒の割合は39%(国際平均65%)、「数学の勉強は楽しいと思う」生徒の割合は39%(国際平均65%)、「理科の勉強は楽しいと思う」生徒の割合は59%(同77%)、と全て国際平均を下回り、また、「数学が得意」な生徒は39%(同54%)、「理科が得意」な生徒は49%(同54%)、においても国際平均を下回っているという結果になります。

 国内調査(教育課程実施状況調査)についてみてみると、「勉強が大切だ」「勉強が好きだ」に「そう思う」「どちらかといえばそう思う」生徒の割合は、増加傾向にあり、
また、ペーパーテストの得点が高い傾向にあります。「授業が分かる」に「そう思う」「だいたい分かる」生徒の割合も増加傾向にあり、文部科学省は「各学校で学力向上に関する様々な取り組みが行われた成果のあらわれ」と見ています。

■学習への態度

 学習到達度調査(PISA2003)では、学校以外の勉強時間は日本の子どもが週に6.5時間であるのに対し、OECD平均では週に8.9時間と、2.4時間もの開きがあります。

 また、国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2003)では、学校外での時間の過ごし方としてつぎのような結果が出ています。

(1)1日の宿題をする時間 日本1.0時間←→国際平均1.7時間
(2)テレビやビデオを見る時間 日本2.7時間←→国際平均1.9時間
(3)家の手伝いをする 日本0.6時間←→国際平均1.3時間

 このように日本の子どもは、国際的に見て宿題をする時間が短い一方、テレビやビデオを見る時間が長く、また家の手伝いをする時間は短いことがわかります。

■学力の2極化傾向

 学習意欲の低下とともに、日本の子どもの大きな問題は、学力の2極化です。
 「PISA調査(読解力)の習熟度レベル別の生徒の割合」によると、低学力層が2000年から2003年にかけて増加し、逆にレベル3以上の高学力層が減少していることが明らかになっています。

▼さらに詳しい内容は以下のPDFデータをご覧ください

「学力」に対する文部科学省の公式見解-3つの学力調査から-/古川隆(学研教育総研)(48KB)

 
 

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