城戸真亜子さんからのメッセージ

無限の可能性を伸ばし、これからの時代に必要とされる創造力のある人材を育みます。

 子どもたちにとって大切なのは、大きくなるにつれて失われてしまう、柔軟でデリケートな感性や、アンバランスで感動に満ちた色彩や形を生み出す力を伸ばしていくこと。事実、子どもを対象としたコンクールで大賞をとったり評価されたりするのは、大人のように上手に仕上げてある作品ではなく、はみ出しそうなエネルギーに満ちた作品ばかりです。幼いうちから描写力だけを勉強のように押し付けるのは、逆に絵を描くことに対する子どもの興味を削いでしまうことにもなりかねません。その前にやるべきことは、キャンバスに向かって心を開放し、体全体を使って描くことを習慣づけることです。カリキュラムのひとつ、
「アクションペインティング(なぐり描き)」では、子どもたちの描くことに対する緊張を解きほぐし、身体的な開放感、想像し表現する面白さを結びつけていきます。小さなお人形ばかり描いていた子どもが、大きな紙を前に全身を使って躍動的な絵を描くよう変化していくさまは、感動的です。


 また「椅子をデザインしよう」というカリキュラムでは、まず「私たちが使っている全てのモノは誰かが心を込めてデザインしたものである」ことを伝えます。そのうえで、自分が創りたいのはどんな椅子なのか、誰のための、どんな色の、どんな仕掛けのある椅子なのかなど、考えながら作っていきます。ひじ掛けのところにボタンがあって、押すと空を飛べる翼のついた椅子や、おじいさんのための肩たたきのついた椅子など…子ども達は手を動かし実際に作りながら様々な問題を乗り越え、世界にたった一つの自分だけの椅子を作り上げていくのです。制作の過程では創造力や表現力だけではなく探求心や思いやる気持ち、モノを大切にする気持ちも育まれることでしょう。お子さまの無限の可能性を伸ばし、豊かな創造力の育みのお役にたつことができれば、こんなうれしいことはありません。


 現代社会は算数・国語・理科・社会などの教科で単純に分けられるものではなく、複雑に絡みあって形成されています。そうしたなかで、将来必要とされる人材を育てるために、多角・横断的かつ実践的な体験を行う教育法として、STEAM教育(※)が注目されています。すべての学びの出発点である好奇心を刺激し、まずは観察して様々な分野の知識を探求心や創造性を持って活用する力を育むことが大切です。

 城戸真亜子アートスクールでは、知識を主とした従来のつめこみ教育ではなく、アートを通じて子どもたちの想像力〈感じる、考える、つくる、伝える能力〉を伸ばします。
※STEAMとは
 「Science(科学)」「Technology(技術)」「Engineering(工学)」「Art(芸術・教養)」「Mathematics(数学)」の頭文字を合わせたものです。

城戸真亜子
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