2023年1月1日
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子どもの知的好奇心を高めるためにできること 「知りたい」という気持ちを引き出す大人のサポートとは
子どもは本来好奇心の塊です。「なんで?」「どうして?」という気持ちは、その後の学習意欲にも大きく関わってくるものです。知的好奇心とは何か、また、知的好奇心を高めるために保護者ができることについて解説していきましょう。
知的好奇心には「広く知りたい」と「深く知りたい」の2種類がある
子どもは大人が何気なく流してしまうような些細なことに、多くの疑問を持ちます。まだまだ知らないことが多い子どもにとって、身の回りの出来事の一つ一つは少し怖くもあり、ワクワクするものでもあります。
ちょっとした違和感が素朴な疑問になり、疑問が解けて知識が増えることでさらに「もっと知りたい」という探求心が生まれます。こうして、子どもの知的好奇心はぐんぐんはぐくまれていくのです。
知的好奇心には「新しいものを広く知りたい」「わからないものを深く理解したい」という2種類のパターンがあります。「広く知りたい」と「深く知りたい」の両方が子どもの知的好奇心を高めます。子どもが素朴な疑問を持ったときが、知的好奇心を伸ばしていく大きなチャンスとなるのです。
知的好奇心が高いと身につく「主体性」「課題発見能力」「行動力」
では、子どもの知的好奇心が高まることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
主体的に学習に取り組めるようになる
知的好奇心が高い子どもは、学習に対して主体的に取り組むことができます。周りの大人から「やりなさい」と言われなくても、疑問を持って解決していくことに楽しさを感じるため、自ら進んで学習に取り組むことができるのです。
新しい学習内容に興味を持ち、積極的に取り組むことでより学習が楽しくなっていきます。
課題を発見する力が身につく
近年、学校でも社会に出てからも重視されているのは「問題解決能力」であると言われています。その大前提として必要になるのが「課題発見能力」です。知的好奇心が高まると、何か問題があったとき、それを解決するためにどこに着目したらいいのかがわかるようになります。
課題に気づけるようになれば、おのずと問題を解決する力もついてくるというわけです。
行動力が身につく
「もっと知りたい」という気持ちから、自分で図書館に行って調べものをしたり、自分の目で確認するため現地に足を運んだりと、積極的に行動するようになります。保護者の方から促されなくても、知的好奇心があれば子どもが自分から動くようになります。
子どもの知的好奇心を高めるコツ
子どもの知的好奇心を高めるために、大人はどんなサポートができるのでしょうか。知的好奇心を高めるコツについてまとめていきましょう。
子どもの疑問に向き合う
子どもが何か質問をしてきたときは、その疑問に丁寧に向き合いましょう。このとき質問されたことすべてに回答するのではなく、子どもと一緒に考えていくのがポイントです。
「どうしてそう思ったの?」と逆に質問してみたり、「地図を見ればわかるかもしれないね」とヒントを出してみたりするとよいでしょう。自分で考えたり調べたりしてわかったことは、子どもにとって大きな喜びとなるはずです。
保護者自身も知的好奇心を持つ
子どもは身近にいる大人に大きな影響を受けて育ちます。保護者自身が知的好奇心を持っていると、子どもの知的好奇心にも芽が出ます。たとえば、物の大きさの違いに気づいたとき「なんで大きいのと小さいのがあるんだろうね」などと子どもに質問してみましょう。子どもなりに考えて、答えを導き出してくれるはずです。
ちょっとしたことでも疑問を持ち、それについて子どもと話し合う習慣があると、子どもの知的好奇心はより高まっていきます。
図鑑・地図・旅行ガイドブック・新聞などを揃えておく
知的好奇心をはぐくむきっかけとなるよう、図鑑・地図・旅行ガイドブック・新聞などを揃えておくことも大切です。たとえば、動物の図鑑を見ていると「鳥の足は2本なのに、動物の足は4本ある」といったことに気づくこともあるでしょう。その違いについて話し合ったり調べたりすることで、子どもの探求心はさらに刺激されていきます。
いろいろな場所に出かけてみる
魚の図鑑を見たあと水族館に行ってみたり、旅行ガイドブックで見た観光名所に行ってみたりするのもおすすめです。知識として頭の中にあるものを実際に見たり、本で読んだことを経験したりすることで、知的好奇心はより高まります。
わざわざお金をかけて出かけなくても、近所の公園で花や虫を観察したり夜空の星を眺めたりするだけでも、子どもの知的好奇心は刺激されるものです。
知的好奇心を伸ばしていく際に注意したいこと
子どもの知的好奇心を伸ばしていく上で、大人が気を付けたいポイントについてもまとめておきましょう。
子どもが熱中していることを制限しない
子どもの感性は独特で、保護者の方から見ると「なんでこんなことに夢中になっているのだろう」と思うようなこともあるかもしれません。ただ、子どもが熱中しているときというのは、脳の活動が非常に活発になっており、能力がぐんぐん育っているときでもあります。
危険がない限り、できるだけ子どもの行動を制限せず見守る姿勢を持ちましょう。
疑問に対して簡単に答えを教えない
子どもの疑問に対して、すぐに答えを教えることも避けましょう。知的好奇心を育てるには、子ども自身で考えることが大切です。すぐに答えがわかってしまうとその場で満足して、深く考えることをしなくなる可能性があります。保護者の方は子どもが考えを深められるよう、質問をしたりヒントを与えたりすることを心がけるとよいでしょう。
面倒くさがったり、反対に押し付けすぎたりしない
子どもの「何で?」「どうして?」に「そんなことどうだっていいでしょ」「今忙しいからあとでね」と答えたりしていませんか?子どもが疑問を持ったときが、知的好奇心を伸ばしていくチャンスです。ぜひ面倒くさがらずに子どもの疑問に付き合っていただければと思います。
一方で子どもが興味を持っていないことに対して、知的好奇心を持ってほしいという目的で押し付けすぎるのもよくありません。
知的好奇心が伸びていくのは、子どもが「楽しい」「おもしろい」と思っているときです。そのあたりをよく見極めて、子どもをサポートしていけるとよいでしょう。
学研教室では、子どもの「なぜ?」「どうして?」を大切にしています。子どもの知的好奇心を伸ばしていけるよう、学研教室をぜひご活用ください。