お役立ち情報

学研教室の豊富なノウハウを
コラムでお届けします。

記事詳細

2023年1月11日

  • 教育
  • 小学生

話題のSTEAM教育とは?実際の取り組みとその効果や課題について徹底解説

インターネットが欠かせない世の中となり、学校にもIT化の波が押し寄せています。その中で耳にするようになってきた「STEAM教育」。STEAM教育とは何か、実際にどのような取り組みがなされているのか解説していきましょう。

総合的な探究力・創造力を身につけ、問題解決能力を育てるSTEAM教育

総合的な探究力・創造力を身につけ、問題解決能力を育てるSTEAM教育

2020年に改訂された学習指導要領にもその考え方が盛り込まれ、注目を浴びつつあるSTEAM教育。

STEAM教育というのは、未来を担う子どもたちに必要と考えられる5つの教育分野の頭文字をとった言葉です。
その5つは、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、芸術(Art)、数学(Mathematics)
もともとは、芸術を除いた4分野が推進されていましたが、それぞれの分野には発想力や創造力・ 表現力が必要と考えられるようになり、芸術が加えられました。

一見、すべて単なる理系分野のようにも見えますが、芸術分野には文学や歴史に関わる学習なども含まれていて、単純に文系・理系という分け方をしないのがSTEAM教育の基本的な考え方です。
総合的な探究力・創造力を養い、問題解決できる能力を育むのが、STEAM教育の理念といえるでしょう。

STEAM教育の5分野「科学」「技術」「工学」「芸術」「数学」それぞれの内容

STEAM教育の5分野「科学」「技術」「工学」「芸術」「数学」それぞれの内容

では、5つの教育分野について、その内容を説明していきましょう。

(1) S:科学(Science)

自然現象を学ぶ分野。光の反射や屈折、電磁波・熱・エネルギーなどが、科学分野の学習内容です。

(2) T:技術(Technology)

プログラミング学習に代表される分野で、情報処理の考え方や仕組みを学びます。将来ITの分野で活躍できるようになるのはもちろん、論理的な考え方を身につけるのにも役立ちます。

(3) E:工学・ものづくり(Engineering)

工業に役立てることをイメージしたものづくりの分野です。技術を身につけたり、ロボット制作や機械工作などを行ったりします。

(4) A:芸術(Art)

絵画や造形、音楽といった意味での芸術はもちろん、「文化」「生活」「経済」「法律」「政治」「倫理観」などの学習も含んでいます。

(5) M:数学(Mathematics)

数学は公式の法則や証明など、論理的な思考が必要となる学問です。問題を解くことだけではなく、解答に至るまでの論理的な考え方を学んで他の分野に生かしたり、社会生活で活用したりすることも目的とされています。

日本で行われているSTEAM教育の取り組み

日本で行われているSTEAM教育の取り組み

STEAM教育は先進国を始め、世界各国で取り入れられています。日本では、実際にどのような取り組みがなされているのでしょうか。

小学校でのプログラミング教育必修化

2020年から小学校でもプログラミング教育が必修となりました。
小学校でのプログラミング授業は「プログラミング的な考え方」を学んだり、情報社会についての知識やITリテラシーを学んだりすることが主な目的とされています。

課題の発見と解決を目指す理数教育

理数教育では、STEAM教育の考え方に基づいて「課題発見・解決型」の授業が推進されるようになりました。
具体的には、日常生活等から問題を見いだす(算数)、見通しをもって観察や実験を行う(理科)、データの収集と分析を元に問題を解決していく(算数)、自然災害への理解(理科)などに力が入れられています。

「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」の高校を指定

より高度で先進的な理数教育を行っている高校は、2002年より文部科学省から「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」として指定されるようになりました。
SSHに選ばれた高校では、理数教育はもちろん国際社会で活躍できる人材を育てることを目指した授業が行われます。

STEAM教育で身につく力とこれからの課題

STEAM教育で身につく力とこれからの課題

文部科学省を中心に進められているSTEAM教育には、さまざまなメリットがあります。一方で、STEAM教育を推進する上での課題があるのも事実です。その両面についてまとめました。

STEAM教育のメリット

論理的な思考力が身につく

プログラミング学習ではフローチャートなどを使い、順を追って整理することで課題の発見と改善を行ったり、情報処理の考え方や仕組みを学んだりします。また、 ロボットなどを使った学習はイメージが広がりやすく、論理的な思考力が身につきやすいといわれています。

問題解決能力が身につく

STEAM教育では、ICTを用いるなどして主体的に学習を行います。自分で問題を見つけ、それを解決するという学習を繰り返すことで、徐々に問題解決能力が身についていきます。

将来の進路に直接役立つ

STEAM教育の5つの分野は、それぞれが専門の知識や技術を身につけやすく、将来の進路に直接役立つというメリットがあります。また、学習したことを他の分野に役立てることもでき、将来選択肢の幅が広がります。

STEAM教育の課題

ICT環境の整備が遅れている

日本ではまだまだICTを活用できる環境が整っていないといわれています。コロナ禍の影響やGIGAスクール構想により、タブレットなどの「一人一台端末」は全国的に広がりましたが、安定した高速通信ができるインターネット環境は、すべての学校に整っているとはいい難い状況があります。
端末の普及とスムーズなインターネット環境が十分に整ってはじめて、STEAM教育の効果が十分に発揮されるのではないでしょうか。

指導できる教員が少ない

STEAM教育が始まってからはまだ日が浅く、指導できる先生の不足も問題となっています。先生の持つ知識や技術によって指導内容に大きな差が出る可能性もあり、今後の研修や先生方の意識改革が必要とされています。
また、忙しい先生方の負担を減らすため、外部の専門家やより扱いやすいICT機器の活用なども必要になってくるでしょう。

理数に対する子どもたちの苦手意識

日本の子どもたちは、世界に比べて理数科目に苦手意識があるというデータもあります。STEAM教育の科学・数学といった内容に、少し身構えてしまう子もいるかもしれません。
低学年のうちから、理数科目への楽しさを感じられるような授業内容が求められています。

これからの日本ではSTEAM教育が本格的に進められていく

自分の力で課題を解決し、よりよく生きていくために役立つSTEAM教育。始まったばかりのSTEAM教育ですが、これからの教育はこの方向に力を入れていくことになるでしょう。今課題となっていることも少しずつ改善され、先生方の指導や子どもたちの学びも徐々に取り組みやすくなっていくと考えられます。

学研教室ではお子さんが楽しくSTEAM教育を学べる科学教室ぷらすや、ロボットプログラミング講座などのコースをご用意しています。未来を担う子どもたちのため、学研教室をぜひご利用ください。

学研教室をこの機会にぜひ、体験してください

お電話でのお問い合わせ
月〜金 9:00〜17:00(祝・休日をのぞく)
お近くの学研教室事務局につながります

0120-114-154

キャンペーン情報

春の無料体験学習 受付中!

春の幼児無料体験学習 受付中!