2023年2月19日
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早期教育は子どものためになる? 早期教育のよさと行うときの注意点とは
子どもの将来を考えたとき、できるだけ早い段階からいろいろなことを身につけさせたいと思う方は多いのではないでしょうか。そんなときに気になるのが早期教育です。早期教育とはどのようなものなのか、また、そのメリットやデメリットについて考えていきます。
小学校の入学前に知識や技術を身につけさせる「早期教育」
早期教育は、小学校入学前の子どもに知識や技術を身につけさせる教育のことをいいます。一般的な年齢よりも早い時期からスタートするため、早期教育と呼ばれています。
早期教育には、次のようなものがあります。
小学校の学習の先取り
文字の読み書きや計算など、小学校で学習する内容を先取りします。主に幼児教室で行われますが、近年は通信教育での早期教育も盛んです。
知能を伸ばす教育
パズル・積み木・フラッシュカードなど右脳を刺激するような教材を使って、子どもの知能を育てていきます。
英語などの外国語の学習
小学校で英語学習が必修化されたこともあり、英語教育への関心はより高まっています。グローバル社会で生きていくうえで、外国語の習得は必須と考える保護者も増えているのでしょう。早い段階でネイティブの発音や外国の文化に触れ、無理なく語学の習得を目指します。
運動系の習い事
トップアスリートの中には、幼い時期から競技に触れていたという人も多いです。スイミング・体操・ダンスなどは小さいうちからできる人気の早期教育です。
芸術系の習い事
音楽や絵画など、芸術系の習い事も人気があります。アートを身近に感じながら育っていくことで、技術はもちろん豊かな感性が育つことも期待できます。
早期教育は「スキルの習得」 幼児教育は「人間力」を育てる
早期教育と似た言葉に「幼児教育」があります。どちらも就学前の子どもに向けた教育のため、同じような意味で使ってしまいがちですが、早期教育と幼児教育はその目的に違いがあります。
早期教育は、一定の知識や技術を身につけることを目的としています。学習の先取りなら「文字が書けるようになる・計算ができるようになる」、英語教育なら「英語が話せるようになる」などを目的にしています。
一方、幼児教育の目的は、子どもが生活の中で必要となる社会性や主体性など「生きていく力」を身につけることです。保育園や幼稚園、家庭や地域など、さまざまな場面で学ぶことができるといえるでしょう。
幼児教育は、より広い視点で子どもの人間性を養うことを目的にしており、そこに早期教育との違いがあります。
早期教育のメリットとデメリット
早い年齢からスタートさせる早期教育には多くのよさがあります。一方で、早すぎることによるデメリットがあるのもまた事実です。メリットとデメリットをきちんと理解したうえで、早期教育を始めるかどうかを検討してみてはいかがでしょうか。
早期教育のメリット
子どもの得意分野を引き出せる
子どもが得意なことを引き出すには、さまざまな経験をさせることが大切です。早い時期にいろいろな経験をさせることで子どもの好奇心が刺激され、その中で得意なことを見つけて伸ばしていけるのが早期教育のよいところです。
子どもの興味を広げることができる
早期教育を受ける中で、子どもが思いもよらぬことに興味を持つ可能性もあります。子どもの興味の幅を広げる意味でも、早期教育は効果的といえます。
「自分はできる」という自信がつく
早期教育によってできることが増えていくと、子どもには自信がついていきます。自分に自信が持てるようになると、ものごとに積極的に取り組む姿勢が身につき、さらにいろいろなことに挑戦できるようになります。
基礎的な学力やさまざまなスキルが身につく
早いうちから学習に取り組むと、小学校入学までに基礎的な学力を身につけることができます。また、早くから始めることで、後々さらに高いスキルが得られる可能性も高まるでしょう。
子育ての相談相手を見つけられる
早期教育の場で先生や他の保護者と知り合いになることで、早いうちから子育ての相談相手が見つかるのもよいところです。いろいろな情報が得られるため、進路の道筋なども立てやすくなるでしょう。
早期教育のデメリット
子どもにストレスを与えるおそれがある
早期教育は保護者の意向がきっかけで始めることが多いものです。しかし、保護者がよいと思っても、子どもにとっては負担になっているケースもあります。
うまくできないと叱られたり、過度に期待されたりすることで子どもが委縮してしまう可能性もあります。
自主性・社会性の発達が遅れることも
スキルを身につけるために先生が一方的に教えこむような指導方法をとると、子どもの自主性が奪われてしまう可能性があります。
子どもは、自分から興味を持って取り組むことで自主性や社会性をはぐくんでいきます。先生や保護者の言う通りにしていればいいと考えて、自らの意志でものごとに取り組まなくなるというリスクもあるでしょう。
保護者同士の競争心が生まれることがある
早期教育では「できる」「できない」が比較的はっきり目に見えるため、保護者同士の競争心が生じてしまいがちです。「~ちゃんには負けないように」などと言うことが、子どもの精神的な負担となることもあります。
早期教育を行ううえで大人が意識しておきたいこと
早期教育を行ううえで大切なのは、子どもが楽しんでいるかどうかという点です。保護者が早いうちから習っておいた方がよいと考えても、子どもが楽しんでいないとせっかくのスキルも身についていかないものです。
さらに、あれこれと口を出し過ぎるのも考えものです。早期教育は、保護者の意向で始めるケースが多いとはいえ、実際に教育を受けるのは子ども自身です。子どもが自分で考え、自主的に取り組めるようなサポートができるとよいでしょう。
また、子どものためと思っていろいろな習い事を詰め込み過ぎると、メリットよりもデメリットの方が大きくなることもあります。幼いうちの自由な時間も、ぜひ大切にしてください。
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