2023年5月15日
- 幼児
- 子育て
- 教育
- 発達
スマホ育児を取り入れるとき 上手な活用方法をご紹介
スマートフォンの利用が当たり前になった今、子どもにスマホを見せている間に、急いで用事を済ませるようなこともあるでしょう。ただ、「スマホ育児はよくないのでは」と後ろめたさを感じる方もいるかもしれません。上手な活用方法について考えてみましょう。
便利な反面、子どもへの影響が気になるスマホ育児
スマホ育児とは、スマートフォンやタブレットを使って子育てをすることをいいます。「スマホ育児」という言葉が登場してしばらくたちますが、どちらかというとあまりよくないイメージで使われがちです。そのため、便利な反面、罪悪感を抱いてしまう人も少なくありません。
実際、2019年には世界保健機関(WHO)から、乳幼児へのスマホ利用について以下のような提言が出されています。
・2歳までは、デジタル機器の利用は推奨されない。
・2歳から5歳までは、デジタル機器の使用時間は1時間以内とし、より少ない方が好ましい
一方で、単に視聴するだけなのはNGでも、タッチやスワイプなど自分から働きかけるような動きがある場合は、別に考えるべきだという報告もあるそうです。
ICTの進歩に研究が追いついていないところもあり、今後また考え方が変わっていく可能性も十分あり得ます。
スマホ育児のメリットとデメリット
現段階でわかっているスマホ育児のメリットとデメリットについてまとめておきましょう。
スマホ育児のメリット
教材・学習アプリが充実している
最近は、多くの企業や団体などが子ども向けの教材や学習アプリを提供しています。その内容は、年齢に合わせた知育教材から、ネイティブの発音で学べる外国語教材まで多種多様です。
子どもが楽しみながら学べるようさまざまな工夫がされており、無料のアプリもたくさん出ていて利用しやすくなっています。
さまざまな情報が得られる
YouTubeには子ども向けのコンテンツが多く、さまざまな情報を得ることができます。趣味やスポーツなどのYouTubeをきっかけに、実生活でも取り組んでみようと思うこともあるでしょう。また、一つのことに興味を持つと、関連動画が次々に出てきて知識が深まっていくのもよいところです。
忙しいときや外出中に利用しやすい
忙しくて手が離せないときなど、子どもにスマホやタブレットでお気に入りの動画を見せたり、子ども向けのアプリで遊ばせたりすると静かになり、保護者はまとまった時間が使えるというのは大きなメリットです。
受動的に見るだけのテレビでは飽きてしまうこともありますが、自分で操作できるスマホやタブレットは子どもを飽きさせません。
また、電車の中やレストランなどで子どもに静かにしてほしい場面では、利用しやすいといえます。
スマホ育児のデメリット
視力が落ちる可能性がある
スマホやタブレットからは目や心身に影響のあるブルーライトが出ていて、目の疲れや乾きを引き起こします。長時間見続けていると、視力の低下を招く原因になるともいわれています。
30~40分に1回は休憩を入れ、連続して1時間以上見続けるような状況は避けた方がよいでしょう。
姿勢が悪くなる
下を向いてスマホやタブレットを見ていると、だんだん姿勢が悪くなっていきます。夢中になって長時間下を向いた姿勢が続くと、首に負担がかかり、頭痛やめまいなどが引き起こされることもあります。
生活習慣が乱れる
YouTubeでは、1本のコンテンツが終わると次々とおすすめ動画が出てくるため、つい見続けてしまいがちです。
また、寝る直前にスマホやタブレットを見ていると、睡眠の質が悪くなるといわれています。朝の寝起きも悪くなり、生活習慣が乱れる原因となります。
悪質なコンテンツに誘導されることがある
おすすめ動画をたどっていくうちに、悪質なコンテンツやサイトに入ってしまうリスクがあります。
事前にリスクがあることを子どもに伝え、保護者はときどきどのようなものを見ているのかを確認することが大切です。
また、使用できるアプリを制限してあらかじめ使えるものを決めておき、どこにでもアクセスできないような設定にしておくのも一つの方法です。
保護者と子どもが一緒に過ごす時間が減る
スマホ育児では、大人も時間がとれるため自分の用事をスムーズに進められるという利点があります。ただ、その状態が当たり前になると、子どもとコミュニケーションをとる時間が減ってしまいます。
子どもが心身ともに健康に育っていくためには、保護者とのスキンシップや楽しい会話などのコミュニケーションが欠かせません。特に乳幼児の場合、子どもと保護者が一緒に過ごす時間は、その後の信頼関係を築くうえでもとても重要といえます。
スマホに依存しすぎない利用の仕方 そのポイントとは
スマホ育児のデメリットがそのメリットを上回らないで済むように、気をつけておきたいポイントをまとめましょう。
学習アプリや知育アプリに限定する
インターネット上にはさまざまなリスクがあるため、言葉でのコミュニケーションが十分にとれない時期は、学習アプリや知育アプリに限定して見せるようにしましょう。
一緒に見たり内容を聞いてみたりする
子どもが「一緒に見て」と言ってきたときには、少し手を休めて一緒に見るようにしてはいかがでしょうか。スマホやタブレットを、子どもとのコミュニケーションツールとして利用するのです。
忙しくてすぐに手を離すことができなくても、ときどき何を見ているのか聞いたり、「おもしろそうだね」などと声をかけたりするだけでも、子どもは安心感が得られるはずです。
大人自身もスマホの使い方を考え直す
スマホ育児が行き過ぎてしまう理由は、大人の方にもあるといわれています。子どもにスマホやタブレットを渡し、その横で自分も際限なくスマホを見ているといった状況は避けましょう。
食事をしながら、また寝る前などにダラダラとスマホを使っている姿を見せていると、子どもも同じような使い方をしてしまいます。
忙しい子育ての中で、ときにスマホ育児に頼らざるを得ないこともあるでしょう。しかし、度を越えたスマホ育児も、スマホ育児を絶対してはいけないと深刻になるのも考えものです。たとえばスマホ育児をするのは、1日2時間以内というルール作りをするのも一つの方法です。
スマホやタブレットに頼るのは一時的なものと考え、子どもの心身に影響が出ない範囲でバランスよく生活の中に取り入れるとよいでしょう。
スマホの学習アプリや知育アプリと合わせ、学研教室での学びをプラスするとさらに効果的です。お子さまの学習サポートなら、信頼と実績の学研教室をぜひご利用ください。