2023年8月10日
- 小学生
- 学習方法
- 教育
- 習い事
「全国統一小学生テスト」は受けた方がよい? その概要とメリットとは
CMなどでもおなじみの「全国統一小学生テスト」。一度はその名称を耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。塾に通っていなくても受けることができるのか、テストを受けるメリットはあるのか、気になるその内容について詳しく解説していきます。
「全国統一小学生テスト」とは その概要について

「全国統一小学生テスト」は、中学受験塾として知られる四谷大塚が行っている小学生向けの学力テストです。中学受験をする子どもが受けるイメージがあるかもしれませんが、実際には中学受験をするしないにかかわらず受けることができます。
テストが行われるのは年に2回
毎年6月と11月、年に2回行われる全国規模のテストで、1回のテストで約15万人が受験するといわれています。小学生はもちろん、就学前の年長でも受験することができます。
塾に通っていなくても受けられる
子どもが四谷大塚の直営校や系列校に通っている場合は塾から受験の案内があり、基本的に受験が推奨されます。
ただ、別の塾に通っている場合や、そもそも塾に通っていない場合でも、全国統一小学生テストを受けることができます。
四谷大塚系列の入塾を希望している場合は、受験そのものが入塾テストとして利用されます。
小学3年生からはマークシート方式
年長~小学2年生までは記述式、小学3~6年生はマークシート方式で受験します。
小学2年生までは記述式となっていますが、選択肢を選んで丸をつけたり、数字を書いたりするという形式のため、本格的な記述式と考える必要はなさそうです。
試験の時間
学年が上がるごとに試験の時間は長くなっていきます。
年長は1時間、小学1~2年生は1時間40分、小学3年生は2時間10分、小学4年生は3時間10分、小学5~6年生は3時間30分になります。
受験する教科
年長~小学3年生までは国語・算数の2教科受験です。小学4~6年生は国語・算数に理科・社会が加わります。
年長は子どもの「考える力」を見る問題、小学1~6年生は各学年の教科書の内容を中心に、基本問題や応用問題が出題されます。
成績優秀者は「決勝大会」に招待される
各学年の中で、成績順位が全国50位くらいまでの子どもは、東京で行われる「決勝大会」に招待されます。決勝大会では国語・算数の難問と課題作文が出され、成績優秀者には豪華な賞品がプレゼントされるそうです。
「全国統一小学生テスト」を受けるメリット

受験料が無料
「全国統一小学生テスト」は、無料で受験することができます。塾を知ってもらうためのイベントとしての側面があり、保護者にとっては費用をかけずに子どもの現在の学力がわかるのは大きなメリットです。
全国での順位がわかる
全国の子どもが受験するため母集団が大きく、子どもの学力が全国でどのあたりなのかがわかります。また、毎年受験することで、同学齢の中での学力の推移が目に見えてわかるのもよいところです。その後の学習計画も立てやすくなるでしょう。
受験前・受験後に学習指導をしてもらえる
テストを申し込むときに、「対策授業」や「見直し勉強指導」のマークがついている会場を選ぶと、受験前や受験後に無料で学習指導をしてもらえます。
また、1週間の限定公開ですが、受験後には四谷大塚のホームページで解説動画が配信されます。期間内ならいつどこにいても動画で復習することができます。
テストを目標に勉強できる
塾に通っていない子どもは、勉強へのモチベーションを維持し続けるのが難しいところがあります。しかし、年に2回の大きなテストがあると、それを目標に勉強のモチベーションを高めることができます。
毎日、なんとなく宿題をこなすだけというよりも、「全国統一小学生テストでよい成績をとるために勉強しよう」という方が、気持ちに張りが出るものです。テストを目指して勉強するという経験は、中学生になって定期テストに向けて勉強するときにも役立つはずです。
難しい問題が子どもの刺激になる
「全国統一小学生テスト」では、少し難しい応用問題が出されることもあります。普段の学習で得意だと思っている教科で解けない問題があると、意外性を感じたり解けるようになりたいと思ったりするものです。
テストで出題された難しい問題が子どもの知的好奇心を刺激して、学習への前向きな気持ちを生み出す可能性があります。
過去問題や事前対策授業などを利用してテスト対策をする

テストを受けるには、どのような準備をすればよいのでしょうか。テスト対策についてご紹介していきましょう。
各学年で習う内容を確実に押さえる
テストでは、各学年で習得する内容について、基礎から応用までまんべんなく出題されます。
中学受験塾では先取り授業が一般的ですが、「全国統一小学生テスト」はあくまで各学年で習う範囲から出題されます。まずは、学校で習う範囲の学習内容をしっかり押さえておくことが大切です。
過去問題を解く
四谷大塚の公式サイトに「全国統一小学生テスト 過去問チャレンジ」(※)というコーナーがあり、過去に出題された問題を見ることができます。まずは過去問題に取り組み、どのような問題が出るのか確認しておくとよいでしょう。
(※) 四谷大塚「全国統一小学生テスト 過去問チャレンジ」
https://www.yotsuyaotsuka.com/toitsutest/kakomon_challenge/users/login/
通っている塾で対策してもらう
塾に通っている場合は、「全国統一小学生テスト」に向けた対策授業をしてもらうのもよいでしょう。四谷大塚の過去問題を活用するのはもちろん、塾独自の対策プリントなどを作っているところもあります。試験を受けるときの時間配分やマークシートの書き方なども指導してもらいましょう。
四谷大塚の「事前対策授業」を受ける
「全国統一小学生テスト」の受験申込をするとき、同時に四谷大塚の「事前対策授業」の申し込みもできます。
四谷大塚直営の塾や系列校の講師が、無料で試験対策の授業を行ってくれます。
「問題別成績一覧表」を見て復習をすることが大切
テストから10日後を目安に、受験結果が返却されます。解答解説や講評のほかに、全国順位、都道府県順位、偏差値などがわかります。
どうしても順位や偏差値に目が行きがちですが、最も重要なのは子どもの得意・不得意を理解して対策することです。
そのために役立つのが、「問題別成績一覧」という資料です。
「問題別成績一覧」は、受験者の問題ごとの正答率と、子どもの回答の正誤が一覧表になっています。もし、正答率の高い問題が不正解だった場合は、その部分を見直して対策することができるのです。
また、正答率の低い問題が正解だったときは、たくさんほめて自信をつけさせてあげましょう。
無料で多くのサービスが受けられる「全国統一小学生テスト」。中学受験を意識していなくても、そのメリットをうまく活用して、子どもの学習に役立てていけるとよいのではないでしょうか。
学研教室では経験豊富な先生が、各学年の学習内容を丁寧にわかりやすく指導しています。全国規模のテストでも必要となる着実な学力をつけていくうえでも、学研教室をぜひご活用ください。