2023年8月23日
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小学生にも「反抗期」がある! 子どもが反抗してきたときの上手な接し方とは
子どもがある時期を境に、急に乱暴な言葉を口にしたり、口答えをしてきたりして驚いてしまうことがあります。子どもに何が起きているのか、不安になる保護者もいることでしょう。小学生の反抗期について、その特徴と対応方法についてまとめていきましょう。
「中間反抗期」と呼ばれる小学生の反抗期
反抗期というと2~3歳ごろの第一次反抗期、思春期の第二次反抗期を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、実は小学生にも反抗期があるのです。
小学生にもある「反抗期」
小学校に入学してから卒業するまでに起こる反抗期は「中間反抗期」と呼ばれています。中間反抗期は、子どもの心身の成長と大きく関わり、感情や行動に変化をもたらします。
小学校に入学すると、周囲の環境が大きく変わります。これまで保護者が対応してくれていたことも自分でやらなければならなくなり、学校の先生やたくさんの友達と接する中で、社会性を身につけていく必要も出てきます。自我が目覚め、自立心が育っていくと、保護者との関係性にも少しずつ変化が生じはじめ、「反抗」という形で表されるようになっていきます。
なぜ反抗するようになるのか
集団生活の中でがまんすることや緊張することが続き、ストレスを感じる子どもも多くなります。友達との間で優劣を感じ、自分への自信が揺らぐことも出てくる時期です。
また、自立心が芽生えることで保護者からの指示をうるさく感じ、反抗的な態度をとるようになるのです。
反抗期はどのくらい続くのか
反抗期の期間は子どもによって異なるため、一概にいつからいつまでとはいえません。
低学年の時期は新しい環境へのストレスが強く、心身ともに疲れて不機嫌な態度をとる様子が見られます。
中学年になると、友達関係が深まる中で大人への批判的な考えが生じてきます。
思春期に差しかかる高学年では、自我の芽生えとともにホルモンバランスが不安定になり、イライラしやすくなる傾向にあります。
子どもによっては、低学年のうちに収まることもあれば、小学校時代を通して反抗する子、反対に大きな反抗期を迎えない子どももいます。
小学生の反抗期に見られるさまざまな態度とは
小学生の反抗期には、どのような態度が見られるのでしょうか。
保護者の言うことを聞かない
幼児のころは「早く寝なさい」と言うと、素直に寝る支度を始めていたのに、反抗期になると保護者の言うことを聞かなくなります。
聞こえないふりをしていつまでもゲームを続けていたり、返事をしてもなかなか寝ようとしなかったりします。
口答えをする
保護者の言うことに口答えをするのも特徴的です。たとえば、「勉強しなさい」と言うと、「学校でやってきた」「勉強して何になるんだ」などと言い返してくることがあります。屁理屈を言うことも多く、いちいち口答えをされると、保護者としてはイライラしてしまうこともあるでしょう。
乱暴な言葉遣いをする
突然乱暴な言葉遣いをされて、保護者がショックを受けることもあります。友達同士で話している言葉がカッコよく感じて使っている、大人びた口調で話してみたい、といった気持ちから、乱暴な言い方をしていることもあります。
ものに当たる
イライラした気持ちをものにぶつける様子も見られます。自分の気持ちをうまく表現できないために、ごみ箱を蹴飛ばしたり、ものを投げたりして気持ちを発散させようとしています。乱暴な行動に驚いてしまう保護者も多いでしょう。
保護者を無視する
保護者の言うことを無視する子どももいます。グループで行動していると、友達関係の中でストレスをため込んでしまいがちです。そのいらだちを保護者に向けてしまうのでしょう。
話しかけても不機嫌に黙り込んでしまい、保護者もどう対応してよいのかわからなくなってしまいます。
反抗期の子どもへの接し方や心構え
反抗的な子どもの態度に接して、保護者は戸惑うこともあるでしょう。ただ、対応の仕方によって、子どもの態度がやわらぐこともあります。実際にどのように対応したらよいのでしょうか。
避けた方がよい対応
感情的に怒る
子どもに反抗的な態度をとられて嫌な気持ちになるのはわかりますが、あまり感情的に怒るのはよくありません。
保護者の様子に子どもが恐怖を感じて、後々肝心な話ができなくなったり、お互いに傷つけ合って関係にひびが入ってしまったりすることも考えられます。
できるだけ冷静に、子どもの言動を注意し、叱るようにするとよいでしょう。
子どもの言うことを否定する
屁理屈をこねているからと、子どもの言うことをすべて否定して正論で返し続けるのはあまりよい方法とはいえません。
また、子どもの人格を否定したり、友達のことを悪く言ったりすることは避けるようにしましょう。
子どもは学校や友達関係などのストレスで、保護者に八つ当たりをしていることもあります。子どもの反抗は、成長の過程だということを、意識しておく必要があるでしょう。
保護者の考えを押しつける
子どもの言うことに耳を貸さず、保護者の考えを押しつけることも避けましょう。保護者がよいと思っていることも、子どもにとっては負担になることもあります。また、それが反抗する理由になっている可能性もあるでしょう。
まずは、子どもの行動を見守り、干渉し過ぎないことが大切です。
望ましい対応
子どもの考えや気持ちに耳を傾ける
なぜイライラしているのか、何に対して怒っているのか、まずは子どもの気持ちを聞くことが大切です。
頭から否定されると、子どもはますます心を閉ざしてしまいます。保護者が話を聞いてくれることで、子どもの気持ちも落ち着いてくるはずです。
落ち着いた態度を心がける
子どもはまだまだ未熟であることを意識して、保護者は落ち着いて対応することが大切です。お互いにイライラをぶつけ合っていると、コミュニケーションをとるのが難しくなってしまいます。
大人が落ち着いた態度をとることで、子どもも冷静になっていくものです。
解決策を一緒に考える
子どもの行動は、保護者から見ると心配なものですが、ある程度は子どもにまかせることも大切です。
よほど危険なことではないかぎり、できるだけ子どもの判断にまかせ、どうしても困ったときに助け舟を出すというスタンスでいることも大切です。
子どもが反抗してくると、困ったり悩んだりしてしまうものです。ただ、子どもは日々成長し続け、その状態が永遠に続くことはありません。子どもの力を信じて、長い目で見守ることが大切です。