2023年11月5日
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子どもの姿勢が悪くなるのはどうして? 正しい姿勢を身につけさせるためにできること
「子どもの姿勢が悪くて心配になる」という保護者は多いのではないでしょうか。姿勢が悪いと、体にはさまざまな影響が現れます。姿勢が悪くなる原因と体への影響を知り、姿勢をよくしていく具体的な方法についてご紹介していきましょう。
運動不足や生活環境などが、子どもの姿勢の悪さを招く
子どもの姿勢が悪くなってしまうのはどうしてなのでしょうか。その原因について考えてみましょう。
運動不足による筋力の低下
最近の子どもは屋内で遊ぶことが多く、十分に体を動かさないせいで筋力が不足している傾向にあります。運動量が少ないと、体を支える筋肉がつきにくくなり、正しい姿勢を保つのが難しくなります。
スマートフォン・タブレットなどの使用
今の子どもたちは、生まれたときからスマートフォンやタブレットなどの電子機器に囲まれて生活しています。忙しくて子どもの相手ができないときには、スマートフォンやタブレットを子どもに与えておくということもあるでしょう。
スマートフォンやタブレットを見ていると、つい前屈みの姿勢になりがちです。長時間前屈みの姿勢をとっていると、首や肩への負担が大きくなってしまうこともあります。
朝食を抜いてしまう
夜更かしが続いて朝起きられなくなり、朝食を食べない子どももいます。朝食をしっかり食べないと、エネルギーが不足し正しい姿勢を保つのが難しくなります。体にしっかり力が入らないせいで、姿勢が悪くなってしまうのです。
椅子の高さが子どもの体に合っていない
自宅で使っている椅子が、子どもの体に合っていないこともあります。テーブルに対して高すぎたり低すぎたりする、足が地面に届かずブラブラしているといった状態では、正しい姿勢を保つことができません。
また、柔らかいソファーなどは姿勢が崩れやすく、長時間ソファーで過ごしていると姿勢が悪くなってしまうこともあります。
大人の姿勢が悪い
周囲の大人の姿勢が悪いせいで、子どもが影響を受けるということもあります。子どもは大人の姿を見て育ちます。大人が長時間スマートフォンをいじっていたり、寝転がってゲーム機で遊んでいたりする姿を見ていると、子どもも同じような姿勢をとってしまうでしょう。
姿勢が悪いと、子どもの体にはさまざまな影響が生じる
正しい姿勢がとれていないと、子どもの体にはさまざまな影響が生じます。一つ一つ見ていきましょう。
首や肩、腰などが痛くなる
悪い姿勢をとり続けていると、血行不良になって首や肩が凝ったり、腰痛を引き起こしたりすることがあります。痛みが原因で体を動かすのがおっくうになり、運動不足から筋力の低下を招いてさらに姿勢が悪くなる、という悪循環にはまってしまいます。
骨格がゆがんだまま成長してしまう
姿勢が悪いと、骨格にゆがみが生じやすくなります。骨格にゆがみが生じた状態で筋肉がついてしまうと、慢性的な痛みが出るなど体に不調が生じる可能性もあります。
また、骨格がゆがんでいると、歯並びや噛み合わせに影響が出ることもあるといわれています。
けがのリスクが高まる
外遊びやスポーツをするときに、スムーズに筋肉が動かなかったり関節に負担がかかったりしやすくなり、けがのリスクが高まります。
呼吸が浅くなる
背筋をしっかり伸ばしていないと肺が圧迫されて、呼吸が浅くなってしまいます。体に十分な酸素が取り込めなくなるため、すぐに疲れる、免疫力が低下するなどして、風邪や感染症にかかりやすくなります。
お腹が押されて内臓に影響が出る
姿勢が悪い状態で食事をしていると、お腹が押されて十分に食事をとることができなくなります。また、胃腸が圧迫されて食べたものをしっかり消化できなくなり、胃の痛みや便秘を招くこともあります。
視力が低下するリスクがある
視力を保つためには、何か作業するときに目と対象物を30cm程度離すのがよいといわれています。
スマートフォンやゲーム機などで夢中になって遊んでいると、知らず知らずのうちにゲーム画面との距離が近くなり、視力の低下につながります。
子どもの姿勢をよくするためにできることとは
それでは、子どもの姿勢をよくしていくにはどのようにしたらよいのでしょうか。
「よい姿勢」のメリットを伝える
よい姿勢を保つには、子ども自身が正しい姿勢を意識することが大切です。そのためには、よい姿勢のメリットを理解させるのがおすすめです。
常によい姿勢で生活できると疲れにくい体づくりができる、運動でのケガが減る、ごはんがおいしく食べられるようになる……など、子どもにわかりやすいよう、そのメリットを伝えて「よい姿勢」の大切さを理解してもらいましょう。
スマートフォンやゲーム機で遊ぶときのルールを決める
スマートフォンやゲーム機で遊ぶときは、途中で休憩を入れる、時間をある程度制限するといったルール作りをするのもよいでしょう。ルール作りをするときには、保護者が一方的に決めてしまうのではなく、子どもと話し合って子ども自身の意思で決めるようにした方が効果的です。
また、夜更かしをして朝ごはんを抜くことのないよう、生活リズムを整えることも大切です。
クッションなどを使って椅子の高さを調節する
子どもの姿勢が崩れないよう、体に合った椅子を用意することも重要です。椅子が低いようならクッションや座布団を使って高さを調節するとよいでしょう。子どもの体はどんどん成長していくので、こまめに確認することが大切です。
保護者がお手本を見せる
子どもに正しい姿勢を理解させるため、保護者がお手本を見せるのもよいでしょう。保護者がいつも正しい姿勢を心がけていると、子どももそれを見て正しい姿勢がよいことを理解していきます。
バランスボールを利用する
バランスボールは体幹を鍛えて正しい姿勢を保つのに効果があります。子どもが転げ落ちないよう注意する必要はありますが、遊び感覚で正しい姿勢を身につけていくことができます。
姿勢を正しく保つことは、子どもが健康に成長していくうえでとても重要なことといえます。悪い姿勢が習慣にならないよう、日々よい姿勢を保つことを心がけるとよいでしょう。
学研教室の指導者は、徳育面の指導の一環として、えんぴつの持ち方や子どもたちが正しい姿勢で学習しているかどうかをきちんと見守ります。学習塾をお考えの際は、学研教室をぜひご活用ください。