2024年5月17日
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子どもに「忍耐力」を身につけさせるには? 保護者がサポートできることをご紹介
毎日を過ごしていく中ですべてが思い通りになることはなく、どこかで何かをがまんすることは必ず出てきます。そのため、子どものうちから少しずつはぐくんでおきたいのが忍耐力といえるでしょう。忍耐力をはぐくんでいくには、どのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。
苦しいことやつらいことがあってもがまんする「忍耐力」
忍耐力とは
忍耐力は、苦しいことやつらいことがあっても、耐え忍ぶことのできる力を指します。人が生きていくうえでは、多くの場面で忍耐力が必要になるでしょう。
幼いうちは、どうしても自分中心に世界が回っているので、がまんできずに駄々をこねたり怒ったりしがちですが、忍耐力は成長していく中で、少しずつ身につけていきたい力といえます。
子どもにとって忍耐力が必要な場面
ほしいものが手に入らないとき
新しいゲームがほしい、お菓子がほしいなどというときに、買ってもらうことができないこともあるでしょう。このようなときには、「ほしい」という気持ちをがまんする必要があります。
もっと遊びたいけれど帰らなければならないとき
楽しく遊んでいても、ある程度の時間になったら帰らなければなりません。遊びたい気持ちをぐっと抑え、片付けをして帰るのは忍耐力が必要なことといえます。
競争で負けたとき
勝ち負けがはっきりするスポーツやゲームで負けてしまったときは、くやしくてつらい思いをするものです。しかし、相手に対して怒りをぶつけるのは望ましいことではありません。くやしくてもつらくても、がまんする必要があります。
勉強をしているとき
知識を定着させるために、くり返し演習問題に取り組んでいるときや、テストのために暗記が必要なときなどは、途中で嫌になってしまうこともあるでしょう。嫌な気持ちをこらえて勉強することで、知識が身につき学力もついていきます。
取り組んでいることがうまくいかないとき
勉強や習い事などで取り組んでいることが、うまくいかないこともあるものです。今まではできていたのに、難しくなってスムーズに進まなくなると、あきらめてしまいたくなるかもしれません。そのようなとき、あきらめずにもう少しがんばってみようという忍耐力が必要になります。
忍耐力が身につくと、友達が増え自己肯定感もアップする
忍耐力が身についていると、どのようなメリットがあるのでしょうか。一つ一つ見ていきましょう。
思考力が身につく
ほしいものが手に入らないときや、自分のしたいことを行い続けることができないとき、子どもは悲しくなったりくやしくなったりするかもしれません。しかし、その中で、ある程度希望を通すにはどのような行動をとったらよいのか、自分の希望に近づくには周囲の人とどのように交渉したらよいのかなどを考えるようになり、思考力が身についていきます。
人間関係がうまくいくようになる
勝負で負けたときにがまんすることができず、いつも泣いたり怒ったりしていると面倒な人と思われてしまいがちです。また、それがきっかけでけんかになったりすると、人間関係がうまくいかなくなる可能性もあります。
忍耐力があれば、多少不快なことがあってもその場を乗り切ることができるでしょう。トラブルが少ない人のそばには、人が集まります。人間関係が良好になって、友達も増えていくでしょう。
失敗しても乗り越えられる
ものごとに取り組むときには、失敗してしまうこともあるものです。失敗は誰にでもありますが、忍耐力がないと「もうだめだ」とすぐあきらめてしまいます。忍耐力が身についていると、失敗を乗り越えて再チャレンジすることができます。
目標を達成できる
がまんをして失敗を乗り越えられるようになると、継続してものごとに取り組むことができるようになります。小さな目標を一つ一つ着実にかなえていくことで、大きな目標にたどり着くことができるのです。
自己肯定感が上がる
忍耐力が身につくと、ものごとを達成できることが増え、自分に自信がついていきます。自己肯定感が上がって、さらにいろいろなことにチャレンジする意欲がわいてくるでしょう。
子どもの忍耐力を養うために、保護者ができるサポートとは
忍耐力は、どのようにはぐくんでいけばよいのでしょうか。保護者ができることについてまとめます。
目標を立てて達成するためのサポート
忍耐力をはぐくむには、達成感を得ることが大切です。そのためには、何か目標を立てて達成するという経験をたくさん積むのがおすすめです。まずは、毎日机の上を片付けるといった小さなことでかまいません。たとえば、遊びに行って疲れていても、きちんと片付けができたときなどにはほめてあげましょう。「疲れていたけどがまんしてできたことをほめられた」という経験の積み重ねが、忍耐力をはぐくんでいきます。
がまんする必要があるときには説明する
子どもがほしがるものを買えないようなときは、なぜ買えないのかその理由を子どもにきちんと説明しましょう。誕生日などの特別な日ではないのにむやみに高価なものは買えない、年齢制限があるので今は買えないなど、子どもが納得するよう丁寧に話をしましょう。理由が理解できれば、子どももがまんする必要のあることがわかるでしょう。
あきらめそうになったときは前向きな言葉かけを
取り組んでいることがうまくいかず、子どもがあきらめそうになったときの声かけも大切です。あまり無理をさせる必要はありませんが、もう少しがんばれそうなときには「もう一息でできそうだね」「少し休んでまたあとでやってみようか」といった、前向きな言葉をかけてあげましょう。子どもも「がまんして乗り越えればできるかもしれない」と、気持ちを切り替えることができるはずです。
習い事を通して忍耐力を養う
習い事には、順番を待つ、決められたところまで練習を続ける、じっと座って話を聞くなど、忍耐力が必要な場面がたくさんあります。また、一つの習い事を長く続けることも、忍耐力を養ううえで効果があります。
がんばり続けるための「前向きな忍耐力」を身につける
忍耐力とは、「理不尽な目にあってもがまんする」ということとは異なります。目的のためにもう少しがんばる、難しいけれども取り組み続けてみる、という前向きな忍耐力をつけていくことが大切です。
大人に比べると、子どもはまだまだ忍耐力が足りないものです。「うちの子はがまんが足りない」とイライラすることなく、日常の中で少しずつ忍耐力を身につけられるようサポートしていきましょう。
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