2024年7月13日
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「あきらめ癖」があるのは自己肯定感が低いから? 子どものあきらめない心をはぐくんでいくために
「もう無理」「どうせできない」などと言って、すぐにあきらめてしまう子どもの様子に悩んでいる保護者は多いものです。子どもが途中であきらめてしまう理由と、チャレンジし続ける気持ちを持つために、保護者ができることについて考えていきましょう。
あきらめ癖があると、自信をなくしやすく、ものごとを達成しにくい
まずは、あきらめ癖とはどのようなものなのか、確認しておきましょう。
あきらめ癖とは
何かにチャレンジしても、すぐ「できない」と言ってあきらめてしまう子どもがいます。挑戦する前から「どうせ無理」と思って、取り組むことすらできないケースもあります。あきらめ癖がついたまま成長すると、学業に影響するのはもちろん、社会に出てから仕事が続かないといった状況を招く可能性もあります。
あきらめ癖があると自信を失くしやすい
勉強、スポーツ、習い事などで、課題が少し難しくなったときにあきらめてしまうと、その先に進みにくくなってしまいます。あきらめずに続けられれば、理解できるようになったり技術が身についたりするのに、なかなか次の段階へ進むことができません。その結果、「やっぱり自分はダメなんだ」と自信をなくし、ますますチャレンジすることができなくなってしまいます。あきらめ癖が子ども自身を追い込み、さらに自信を失くすという悪循環に陥ってしまいます。
できるだけ早い段階であきらめ癖を取り除くことが大切
学年が上がっていくごとに、やらなければならないことは増えていきます。そのつど、子どもは新しい課題に取り組む必要が出てきます。できるだけ早い段階で、あきらめやすい思考の癖を取り除かないと、成長するにしたがって苦しさが増していくことになり、注意が必要です。
子どものあきらめ癖と、自己肯定感の低さとの関係
子どもにあきらめ癖がついてしまうのは、なぜなのでしょうか。その理由を見ていきましょう。
他の人と自分の差に気がつく
子どもは成長するにつれ、徐々に周囲の人と自分との違いがわかるようになっていきます。すると、他の人は上手にできるのに、自分はうまくできないといったことに気づくようになります。成長の過程で劣等感が強くなると「どうせやってもかなわない」と考え、あきらめるようになってしまうのです。
自己肯定感が低い
がんばったことを褒めてもらえない、過去の失敗にとらわれているといった理由で、子どもの自己肯定感が低いことがあります。自己肯定感が低いと、自分を信じることができないため、なにごとにもうまくやれるイメージを持ちにくいのです。そのため、チャレンジすることが怖くなり、すぐあきらめてしまいがちです。
周囲からのネガティブな声かけ
保護者や先生など、周囲の人から「やっても無駄だよ」「あなたには無理」といったネガティブな声かけをされると、子どもも無意識のうちに「自分には無理なんだ」と思い込んでしまいます。その結果、あきらめ癖がついてしまうということもあります。
怒られ過ぎて萎縮している
大人が感情的に怒ってばかりいると、子どもは萎縮して行動することができなくなってしまいます。何かしようと思ったとき「怒られるかもしれない」という恐怖がよぎって、行動にうつすことができません。子育ての中でイライラすることもあるかもしれませんが、あまり怒り過ぎないことも大切です。
子どもがあきらめずにチャレンジできるようになるには
簡単にあきらめることなく、チャレンジ精神を持って行動できるようになるには、どうしたらよいのでしょうか。
子どもの間違いや失敗を責めない
「やればできる」「自分ならできる」という気持ちをはぐくむためには、子どもの言動を否定しないことが大切です。保護者の言葉は子どもに大きな影響を与えます。間違えたり失敗したりしたときも「だからダメなんだ」「なんでそんな簡単なことができないんだ」などの言い方は避け、子どもの気持ちを肯定的に受け止めて、一緒に改善策を考えるといった姿勢を見せることが大切です。
成功や失敗の分析をする
子どもが何かに取り組んだとき、その振り返りをするのもおすすめです。成功や失敗にかかわらず、「どうしてうまくいったんだと思う?」「どこで間違えたんだろう」と分析する癖をつけると、うまくいった理由や失敗した理由を理解することができます。分析した答えが、次のチャレンジへとつながるでしょう。
子ども自身が興味を持ったことに取り組む
あきらめない心をはぐくむには、子どもに自主性を持たせることも必要です。そのためには、子ども自身が「やってみたい」と思うものにチャレンジすることが大切です。あきらめそうになったときには「好きなことだから続けてみよう」「きっとうまくいくはず」と励ますことで、子どもももう少しがんばってみようという気持ちになるものです。
子どもと一緒に取り組んだり、近くで見守ったりする
自分一人ではできないけれども、保護者と一緒ならできるということもあります。慣れてくるまでは、子どもと一緒に取り組んだり子どもの近くで見守ったりするのも有効です。子どもにとって、保護者が見てくれていることは大きな安心感につながります。保護者が見ている中で「やってみたらできた」という経験をすると、それが自信になり、やがて一人でもあきらめずに続けることへとつながるでしょう。
あきらめない心は、社会に出てからも必要になる
嫌なことから逃げずに取り組む姿勢は、子どもが成長して社会に出てからも必要になる力です。上手にサポートしながら、子どものあきらめない心を育てていけるとよいでしょう。
学習を進めるうえでも、あきらめ癖は大敵です。学研教室では、お子さまの自己肯定感をはぐくみながら、粘り強く学習に取り組む姿勢を育てています。お子さまの非認知能力や学力アップの一助として、学研教室をぜひご活用ください。