2024年7月29日
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子どもの「楽観性」を育もう! ポジティブな声かけで子どもの楽観性を伸ばしていく
同じ出来事でも、悲観的にとらえる人と楽観的にとらえる人とでは、その後の行動に違いが現れます。一般的には楽観的にとらえた方が、前向きにものごとを進められるものです。今回は、子どもの楽観性を育むためにできることについて考えていきます。
「よい方向にいくだろう」と、前向きに考えることができる楽観性
楽観性とはどういうことなのか、見ていきましょう。
楽観性とは
「ものごとは悪い方向ではなくよい方向に進んでいくだろう」と考えられる性質を楽観性といいます。何ごとに対してもプラスの結末をイメージできているため、目標に向けてあきらめずに努力し続けることができます。多少問題が生じても、そのうち状況がよくなるだろうと思えるので、望んだ結果を得やすい傾向にあります。
楽観的な考え方と悲観的な考え方
楽観的な人と悲観的な人は、対照的な考え方をします。具体例を挙げてみましょう。
成功したとき
楽観的 : 自分ががんばったから成功した、今後も成功し続ける、この成功は全体に影響を与える
悲観的 : 自分のがんばりはあまり関係ない、成功は続かないだろう、この成功は局所的なものだ
失敗したとき
楽観的 : 失敗の原因は周囲の影響もある、失敗は続かない、この失敗は限定的なものだ
悲観的 : 失敗の原因は自分にある、今後も失敗し続けるだろう、この失敗は全体に影響を与える
たとえば、サッカーの試合で勝ったとき、楽観性があると「自分ががんばったから勝てた」「これからもがんばれば勝てるだろう」「がんばればいろいろなことができる」と、考えていくことができるのです。
楽観性が大切な理由
生きていくうえでは、うまくいかないことやつらいことなどもあるものです。困難にぶつかったとき、「つらいのは今だけだ」「きっと状況はよくなる」と考えられると、ピンチを乗り越えることができるでしょう。楽観性があれば、新しいことに積極的に挑戦し、自分に自信を持って生きていくことができるはずです。
周囲の大人の声かけが、子どもの楽観性を育んでいく
今は楽観的な考え方ができなくても、考え方を変えていくことで楽観性を身につけることができます。そのために、周囲の大人ができることについて見ていきましょう。
「部分」ではなく「全体」に目を向ける
一部分だけにとらわれて全体が見えなくなっていると、ものごとを悲観的にとらえてしまいがちです。
たとえば、漢字練習に苦戦して「もう嫌だ」とめげているときには「漢字を覚えると、いろいろな本が読めるようになるよ」と、声をかけてみましょう。漢字練習を乗り越えた先に、さまざまな楽しみがあることを伝えるのです。全体に意識を向けられると、今取り組んでいることの大切さがわかり、苦しい気持ちが軽減されます。
別の見方をしてみる
状況が変わらなくても、見方を変えると楽観的に考えられるようになることもあります。急いで支度をしなければならないとき、「もう○分しかない」と考えると焦ってしまいますが「まだ○分ある」と思えれば、落ち着いて準備できるものです。悲観的にとらえていたことを楽観的にとらえ直すことで、救われる状況はたくさんあるでしょう。
子どもの得意なことを伸ばす
成功体験が多いと「やればできる」という気持ちが生まれ、楽観性が育まれやすくなります。そのためには、子どもの得意なことや好きなことに取り組んで、たくさん成功体験を重ねていくことが大切です。
無理のない目標を立てて達成する
多くの成功体験は子どもの楽観性を育みますが、あまりに高い目標を立てるとなかなか到達できず、逆効果になってしまうこともあります。目標を立てるときにはあまりハードルを上げすぎないことも大切です。子どもに合わせた無理のない目標を立て、達成感を得られるようにしていきましょう。
ネガティブなことばを使わない
子どもは大人が思う以上に、周囲のことばに敏感です。「できないに決まっている」「あなたには無理」などと言われると、子どもは何ごとに対しても「どうせできない」「自分には無理」と思ってしまう可能性があります。子どもが不安にならないよう、できるだけポジティブな声かけを心がけるとよいでしょう。
あまり考えすぎないようにする
先々のことを考えすぎて心配になり、ものごとに消極的になってしまうというケースもよくあります。考えていると不安が大きくなり、どうしても一歩を踏み出せなくなるのです。取り組んでみたら意外とスムーズに進むということもあるものです。子どもが考えすぎているようなら「まずは取り組んでみよう」と声をかけ、目の前のことに集中させるようにしていきましょう。
成功も失敗も温かく見守る
子どもが取り組んだことに成功しても失敗しても、温かく見守ることが子どもの楽観性を育みます。保護者に見守られているという安心感は、子どものチャレンジ精神を後押しします。たとえうまくいかなくても「がんばっていたね」と声をかけると、もう一度取り組んでみようと前向きな気持ちになるでしょう。
楽観性が身につくと、人間関係も良好になる
楽観性が身につくと、新しい環境でも「なんとかなるだろう」と考えて、積極的に行動できるようになります。適応能力も高まり、周囲の人ともうまく関わっていけるようになるでしょう。前向きなことばがけを意識しながら、子どもの楽観性を育んでいけるとよいでしょう。
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