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2024年3月9日

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電気ってどうやって作られているの? その仕組みをわかりやすく解説します

現代に生きる私たちの暮らしには、電気が欠かせません。さまざまなものが電子化されている今、エネルギー源としての電気はこれからますます重要な役割を果たすようになるでしょう。そもそも電気とは何なのか、また、どういう仕組みなのかについて解説していきます。

電気はどのように生まれてくる? 電気が起こる仕組みとは

電気はどのように生まれてくる? 電気が起こる仕組みとは

まずは、電気がどのように生まれてくるのか見ていきましょう。

電子の動きが電気を生む

私たちの身の回りにある「物体」を、どんどん小さく分解していくと、最終的に原子という小さい粒になります。原子はそれ以上分割することができない最小の物質です。
原子の中心には原子核があり、その周りに電子がぐるぐると回っています。ちょうど、太陽の周りを地球などの惑星が回っているようなイメージです。原子核はプラスの電気を、電子はマイナスの電気を持っています。
原子は普通の状態ではバランスが保たれていて電気を帯びていませんが、何らかの刺激を受けると電子のバランスが崩れて電気を帯びるようになります。バランスが崩れるのは、原子と原子が並んで分子になるときです。

自由電子の流れが電気になる

分子になると、電子は分子の周りを飛び回るようになります。電子には分子の周りをぐるぐる回るだけのものと自由に飛び回れるものの2種類があり、自由に飛び回れる電子は「自由電子」と呼ばれます。
通常、自由電子はバラバラの方向に動いていますが、ときに決まった方向に流れることがあり、このとき電気が発生します。この電子の流れが自然に発生したときに起こるのが静電気です。ただ、静電気は瞬間的にしか起こらないため、動力として利用することはできません。継続的に強い電気の流れを作るためには、外からの力で電気を起こす「発電」が必要になるのです。

電気を動力として使うための「発電」の仕組み

電気を動力として使うための「発電」の仕組み

続いて、発電の仕組みについて説明していきましょう。

発電機の元を作ったファラデーの研究

発電の仕組みは、イギリスのファラデーという研究者が発見しました。ファラデーは、電気が流れると磁気が発生するという現象を利用して、1821年に「電磁回転装置」という世界発の電動機を作りました。ただ、この段階では継続的に強い電力を作ることはできなかったといいます。
その10年後、ファラデーは細い金属を巻きつけたコイルに磁石を近づけると、コイルの中の自由電子が決まった方向に流れることを発見しました。ファラデーは、この法則に沿って研究を進め、やがて継続して電気を作り出す発電機を発明したのです。

現在使われている発電機の仕組み

ファラデーが見つけた法則をもとに発電の研究はさらに進み、磁石の動きを速くすると、より強い電流が発生することがわかってきました。そして、磁石を速く動かすよりも、磁石の中でコイルを速く回す方が楽だということや、コイルの巻く数を多くするとより大きな電流が生まれることも明らかになりました。
現在の発電機は、水や蒸気を使って「タービン」という羽根車を回し、タービンと磁石の中にあるコイルをつなげて回転させることで大きな電力を生み出しています

大きな電力を生み出すための、さまざまな発電方法

大きな電力を生み出すための、さまざまな発電方法

現代では、さまざまな方法で電力が作り出されています。それぞれの方法について見ていきましょう。

火力発電

石油・石炭・天然ガスなどを燃料にして火を燃やし、電気を作るのが火力発電です。ボイラーという機械で火を起こし、その熱で水を温めて水蒸気を発生させ、蒸気でタービンを回して発電します。
燃料を燃やすときに二酸化炭素が発生することや、燃料を外国から輸入せざるを得ないという問題がありますが、一方で発電量を調節しやすいという利点もあります。

水力発電

水が高いところから低いところへ落ちる力を利用して電気を作ります。川の上流付近にダムを作って水を貯め、ダムから放水された水で大きな水車を回して発電します。発電に使った水は、また川に戻されます。
水力発電は、純国産のエネルギーであり、自然環境の中でくり返し使えるクリーンなエネルギーです。反面、発電所を設置できる場所が限られていたり、雨や雪の量によって使える水量が変わってしまったりする面もあります。

原子力発電

原料のウランを核分裂させることで熱を起こし、その熱で水を温めて水蒸気を発生させ、タービンを回して発電します。少しの量で大量の熱を発生させることができるため、資源の乏しい日本では重要な発電方法と考えられています。使用済み燃料は再処理を行うことで95%程度が再利用可能とされていますが、残る5%は再利用できずに廃棄物になります。多くが再利用可能ということで、クリーンなエネルギーといわれることもあります。一方で、事故が発生すると長期間にわたって大きな被害が出る、使い終わった放射性廃棄物の捨て場所が決まっていないといった問題もあります。

太陽光発電

近年、再生可能エネルギーとして世界中で注目されているのが太陽光発電です。太陽光パネルを設置して、パネルに当たった光を電気に変換させます。石油や石炭などの化石燃料のようにいずれ枯渇してしまう心配がなく、原子力発電のように環境に影響するような危険性もありません。ソーラーパネルの設置やメンテナンスに費用がかかる点や、雨の日には発電できないことがデメリットとされますが、最近は蓄電池も登場しており、国や自治体でも導入が進められています。

風力発電

風の力で風車を回し、回転のエネルギーを発電機に送って電力を作り出します。太陽光と同様に自然の力を活用したクリーンな再生可能エネルギーです。風速や風向きによって発電量が変わるため、発電量が不安定な面があります。また、風車が回転する際に音が発生するので、設置場所が限られるという点も指摘されています。

地熱発電

地下1,000~3,000メートルにあるマグマの熱を使って発電するのが地熱発電です。マグマで熱せられた地下の蒸気や熱水の力でタービンを回し、発電させます。利用した熱水は再び地下に戻されます。天気に左右されることがなく、くり返し使える自然エネルギーですが、設置にかかる費用が高く設備を作れる場所も限られています。

環境問題が世界的に取り上げられる中、電気の使い方や発電の仕方は今後ますます注目され、研究が進んでいくでしょう。未来を作る子どもたちにも、ぜひ興味を持ってもらいたい分野といえます。学研教室の会員は、学研教室ライブラリーという電子書籍で電子図鑑を見ることができます。お子さまが電気の成り立ちに興味を持たれたら、学習の一助として学研教室をぜひご活用ください。

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