2025年4月14日
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小学生におすすめの「算数検定」 受検のメリットと各級のレベルを解説
算数の力を試す算数検定は、学校や塾などでも受検が推奨されている検定試験です。学習するなかで、算数の基礎的な力や応用力が身についていくのがメリットといえます。算数検定の目的や受検級の目安、また、検定を受ける中で身についていく力などについて解説します。
計算能力や論理的思考力などを測る「算数検定」

算数検定は、小学生が受検できる算数の検定です。その具体的な内容を見ていきましょう。
算数検定とは
算数検定は、公益財団法人日本数学検定協会が実施する算数の検定試験です(※)。各学年の学習内容に合わせて出題され、計算能力や文章題に必要な論理的思考力が試されます。合格すると合格証が発行されるのはもちろん、合格基準に達しなかったときも「未来期待証」が発行され、再度受検するモチベーションを高める工夫がされています。
※数学検定算数検定公式サイト
https://www.su-gaku.net/suken/
小学生の受検が目安の級
小学生の学習範囲に該当するのは、11級から6級です。5級からは中学生以上の学習内容となるため、呼び名が「数学検定」に変わります。また、11級より前には「かず・かたち検定」があり、こちらは小学校入学前の学習内容で構成されています。
算数検定を受けることで得られるさまざまなメリット

算数検定を受けることで得られるメリットについてご紹介します。
算数の基礎が身につく
算数検定は、子どもの学年に合った級を受検することができます。学校での学びに加えて算数検定の準備をすることで、基礎的な力がしっかりと身につくことが期待できるでしょう。習ったところの復習をくり返すことで、知識の定着が図れます。
苦手なところがわかる
算数検定の受検後には、問題ごとの正誤やコメントが入った「個別成績表」が送られてきます。子どもの苦手なところが一目でわかり、どこに力を入れて学習したらよいのかがわかるようになっているのです。合格に達しなかった場合も、個別成績表を参考に、苦手なところを克服していくことができるでしょう。
考える力が身につく
算数検定では、計算などの基礎的な問題に加えて、思考力を測る文章題も出されます。文章題では、与えられた情報を整理したうえで、自分が持っている算数の知識を使って問題を解くことが求められます。問題を解いていくなかで、ものごとを順序立てて考える、さまざまな視点から検討するといった力が養われていきます。
学習意欲が高まる
「○級に合格する」という明確な目標は、子どもの学習意欲を大いに刺激します。また合格すると、合格証という目に見える証が手に入るため、大きな達成感を得ることができるでしょう。その達成感は子どもの自信につながり、さらに上の級を目指そうというモチベーションになります。
それぞれの級のレベルと出題される内容
それぞれの級が小学何年生に対応しているのか、その内容も合わせて具体的に見ていきましょう。
「かず・かたち検定」:幼児
幼児向けの「かず・かたち検定」は、5までの数の理解が必要な「シルバー」と、10までの数の理解が必要な「ゴールド」の2段階に分けられています。大きい・小さい、長い・短いなどを比較したり、○×△など図形の基礎となる形を選んだりします。
11級:小学1年生程度
基礎的な足し算、引き算のほか、簡単な文章題も出されます。計算の理解とともに、文章を正確に読める読解力も必要といえます。
10級:小学2年生程度
2~3桁の足し算や引き算、九九の知識などが必要になります。10級では、時計を正確に読むことも求められます。
9級:小学3年生程度
かけ算・わり算に加えて、小数や分数の足し算や引き算が入ってきます。図形では、正方形・長方形や円の問題が出されます。面・辺・直径・半径など、算数特有の言葉の理解も必要です。
8級:小学4年生程度
2~3桁のかけ算・わり算や、より大きな数・小さな数の計算が登場します。秒を分にする、mをcmで表すなど、単位の変換なども行います。文章題は徐々に複雑になり、論理的な思考力が試されます。
7級:小学5年生程度
四則の混じった計算式や平均・割合を求める問題が出されます。計算のスピードとともに、多くの情報を整理して、予測を立てながら問題を解いていく力が試されます。
6級:小学6年生程度
最大公約数・最小公倍数、数の比、複雑な図形問題など、内容がより高度になります。小学校で習った内容をしっかり身につけ、中学校以上の数学を見据えた問題が増えていきます。
問題集や過去問題に取り組みながら出題形式に慣れていく

算数検定への取り組み方について、そのポイントをまとめます。
出題形式に慣れる
算数検定では、計算問題・文章問題・図形問題のほかに、計算の過程を記す記述問題や、問題解決能力が求められる特有問題など、さまざまな出題形式があります。基礎的な内容に加え、学校の単元テストではあまり出ないタイプの出題形式に慣れておくことも大切です。
問題集や過去問題に取り組む
出題形式に慣れる意味でも、問題集や過去問題に取り組むことは有効といえます。公益社団法人日本数学検定協会が出している問題集などを活用するとよいでしょう。「苦手分野対策ミニドリル」や過去問題をコンビニで購入できるサービスもあります。
「算数・数学苦手分野対策ミニドリル」eプリントサービス
https://www.su-gaku.net/suken/support/store_print/
算数検定を活用しながら算数に親しむのがおすすめ
高学年になってくると、算数に苦手意識を持つ子どもも増えてくるといわれています。低学年のうちから算数に親しむために、算数検定を利用するのも一つの方法といえるでしょう。子どもに合ったレベルから、算数検定に挑戦してみてはいかがでしょうか。
学研教室では、経験豊富な先生が算数の基礎から応用まで丁寧に指導をしています。算数検定の受検をお考えの際は、学研教室をぜひお役立てください。