2025年4月20日
- 小学生
- 子育て
- 教育
気になる子どもの「スマホ依存症」 原因や症状、予防法について解説します
手軽にゲームを楽しむことができ、友達とのコミュニケションツールとしても便利なスマートフォン。小学生でスマートフォンを持つ子どもも増え「スマホ依存症」が心配という保護者もいることでしょう。スマホ依存症にならないためには、どのような対応をしたらよいのでしょうか。
スマートフォン依存症(スマホ依存症)の原因と見極めの目安

スマートフォンを使い過ぎることで生じるスマートフォン依存症(以下「スマホ依存症」)について、その原因や依存症かどうかの目安について説明します。
スマホ依存症の原因
ゲームやショート動画の影響
スマートフォンで手軽に楽しめるゲームには、その世界にのめり込みやすい仕掛けがたくさん施されています。また、次々と表示されるショート動画から目が離せなくなり、気づいたら依存していたということもあります。
友達への返信やコメントなどが気になる
SNSで友達とつながっていると、すぐ返事をしなければならないという気持ちになり、スマートフォンから目を離せなくなりがちです。また、SNSで発信した内容にコメントや「いいね」がつくかどうかが気になって、スマートフォンを見続けてしまう場合もあるでしょう。
現実から逃れたい
1人でいる時間が長く、退屈しのぎにスマートフォンを見ているうちに、依存するようになったというケースもあります。また、特定のコミュニティに入り、インターネット上でやり取りをしているうちに居心地がよくなり、現実世界に戻りたくなくなることもあります。
依存症かどうかの目安
スマートフォンでゲームを楽しんだり、友達とやり取りをしたりすること自体は、特に悪いことではありません。問題なのは、日常生活に支障が出る場合です。たとえば、夜遅くまでスマートフォンを見ていて朝起きられず学校を休んでしまう、明らかに成績が落ちてきた、スマートフォンがないとイライラして家族に当たるといった場合は、依存症の可能性が考えられます。
四六時中スマートフォンを見ているせいで、現れるさまざまな症状

スマホ依存症の子どもによく見られる症状について、見ていきましょう。
食事中にもスマートフォンを見ている
食卓を囲む時間は、家族のコミュニケーションをとるうえで大切な時間です。また、食育や健康の面でも、食事に集中することは大きな意味を持ちます。しかし、スマホ依存症になると、食事中もかまわずスマートフォンを見続けるようになります。スマートフォンに夢中になって食事をおろそかにしてしまい、栄養が十分にとれなくなることもあります。
視力の低下・肩こり・腰痛など身体の症状が出る
四六時中スマートフォンを見ているため、視力が低下しやすくなります。また、近距離でスマートフォンを見続けることで、急性内斜視(寄り目が戻らなくなる状態)になる子どもも増えているといわれています。加えて、下を向いてスマートフォンを見ていることが多いため、姿勢が悪くなって肩こりや腰痛が生じることもあります。
生活リズムが乱れてくる
スマートフォンを見続けて寝る時間になってもなかなか切り上げることができず、夜更かししてしまいがちです。また、スマートフォンから出るブルーライトは睡眠の質を低下させるといわれています。そのため、朝なかなか起きられず、朝食をとらないで出かけたり、遅刻や欠席をしたりすることが多くなります。
コミュニケーション能力の低下
スマートフォンによるテキストベースでのやり取りが多くなるため、対面でのコミュニケーションに苦手意識を持つようになってしまうこともあります。また、スマホ依存症を心配して保護者が注意すると、機嫌が悪くなってしゃべらなくなる、怒って自分の部屋に閉じこもるといった行動をとるようになり、家庭内がぎくしゃくしてしまいがちです。
成績が下がってくる
スマートフォンを優先するあまり勉強する時間が少なくなり、成績が下がってしまうこともあります。スマートフォンの世界が頭の中を占め、学習への興味が薄れてしまうのです。
子どものスマホ依存症を防ぐためにできることとは

スマホ依存症を防ぐには、どのようにしたらよいのでしょうか。効果的な対策についてご紹介します。
使う際のルールを決める
午後8時以降はスマートフォンを見ない、スマートフォンは家族がいるリビングのみで使う、食事中や勉強中はスマートフォンを見ないなど、子どもができそうなことを相談しながらルールを決めるとよいでしょう。また、保護者がスマートフォンの利用を管理できる「ペアレンタルコントロール」という機能を使うのも一つの方法です。この場合も、保護者が一方的にルールを決めるのではなく、子どもが納得したうえで一定の制限をすることが大切です。
スマートフォン以外の楽しみを増やす
1人で退屈なのですることがない、といった理由でスマートフォンを使う子どももいます。そういう場合は、スマートフォン以外の楽しみを増やすことを意識してみましょう。小学生の間は、保護者と一緒に活動するのが楽しいと感じる子どもも多いものです。スポーツや工作、料理などを子どもと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
ストレスの原因を探る
依存症は、日常生活に何らかの不満やストレスを感じていることで起こりやすいといわれています。日々の生活の中で、子どもが何にストレスを感じているかを探ることも大切です。ストレスが軽減されると、スマートフォンに依存せずに済むようになるでしょう。
スマートフォンとの正しいつき合い方を学ぶことが大切
スマートフォンは、コミュニケーションの手段として有用なツールであることは間違いありません。単に禁止するのではなく、上手に活用する方法を学んでいくことが大切です。子どもとしっかり話し合い、ルールを決めたうえで正しくスマートフォンを使えるとよいでしょう。
学研教室では対面授業の中で、人と人との関わり方を学んでいきます。お子さまのコミュニケーション能力を育みたいとお考えの際は、学研教室をぜひご利用ください。