2022年10月11日
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「読み書き」「計算」の勉強はどこまでマスターすればよい?~安心の小学校入学準備とは
小学校入学を控えて、ランドセルや学習机などの準備をするのはとてもワクワクするものですね。それと同時に「うちの子勉強についていけるかな?」と、一抹の不安がよぎる保護者の方もいるかもしれません。入学までには、いったいどんなことを準備しておけばいいのでしょうか?
保護者世代とは変わってきている学校の勉強スタイル
世の中の流れがどんどん変わっていく中、学校教育もさまざまに変化しています。2020年には新しい学習指導要領が施行され、保護者世代が経験してきた「勉強」とは違う視点が取り入れられるようになってきました。
以前は、幼稚園や保育園などでの「遊びの中の学習」という位置づけだった幼児教育から、小学校に入って突然「国語・算数」といった学習に切り替わるギャップに苦しむケースが多く見受けられました。
その問題を解決するために、最近の小学校では「遊び」から「学習」へ無理なく進められるよう「スタートカリキュラム」というものが導入されています。
その意味で、入学前に「ここまで勉強ができないとダメ」と、必要以上に焦ることはないといわれています。
とはいえ、まったく何も準備しないのは不安……という保護者の方の気持ちもわかります。また、子どもによっては、入学したときに「これ知ってる」という気持ちで学習に取り組むのと「全然わからない」「初めてのことばっかり……」という気持ちで取り組むのとで、ストレスの度合いが異なることもあるかもしれません。
では現実的に、どの程度のことができるようになっているとよいのでしょうか?
小学校の入学準備~文字の読み書き・数に親しむ
自分の名前をひらがなで読んだり書いたりできること
国語学習の基本は、文字を読んだり書いたりすること。書けるようになるには、まず読めるようになる必要があります。たくさんの持ち物一つ一つにお子さんの名前を書くことになりますので、最低限自分の名前は読めるようにしておきたいもの。絵本の読み聞かせなど、日常生活の中で多くの文字に触れる機会を作りましょう。
読める文字が増えてきたら、少しずつ書く練習をします。こちらも基本は「自分の名前」。また、50音順にこだわらず、子どもが書ける文字から覚えていけばOKです。子どもが積極的に取り組むのであれば、カタカナ・漢字と進んでいってもよいのですが、ひらがなが書ければまずはOKです。
「言葉」の理解とその扱い方を覚えていくという意味では、親子の会話も重要です。主語をはっきりさせること、ら抜き言葉を使わないことなどを意識しながら、お子さんとたくさん話して言葉の力を鍛えていきましょう。
10まで数える・数の大小がわかる・順番を理解する
小学校1年生の算数は、数を数える、個数を比較する、順番・大小・10より上の数の理解などを学ぶことからスタートします。
それを考えると、小学校入学までには以下のことができていると、その後の学習にスムーズに取り組める可能性が高くなります。
・10まで数えられる。
・数の大小がわかる。
・順番の決まりがわかる。
・同じ種類のものをまとめてひと塊にすることができる。
「勉強」としての算数は、頭の中で数をイメージしながら解いていくという力が必要になります。しかし、就学前の子どもには、このような抽象的な思考がまだしっかりと身についていないもの。
そこで、入学前には日常生活の中で実際目にするものを利用して、数のイメージをつけておくことをお勧めします。
例えば、お菓子を配るときに以下のようなことをしてみてはいかがでしょうか。
・お菓子が何個あるか数えてみる。
・全体を家族やきょうだいの人数に分けてみる。
・お父さんには多く、小さいきょうだいには少なく渡すなどして、量を比べてみる。
こういったことをすると数のイメージがつかみやすくなり、のちに出てくる足し算や引き算を理解しやすくなります。
また、トランプやオセロといったゲームも大変効果的です。数字そのものを覚えるところから数を数えること、数の大小や比較など、楽しみながら算数の基礎が自然と身についていきます。
詰め込み過ぎには注意。子どもの「できた」を大切に
冒頭にも触れましたが、学校での学び方は時代に合わせて変化してきています。保護者の子ども時代にはなかったことも、今は手法を変えたり人員を増やしたりといった配慮がなされているケースもあります。
入学前にあれもこれもできなければならない……と焦って、勉強の詰め込みに走らないよう気をつけたいものです。子どもの発育には個人差があります。スタートが遅くても急激に追いついてくる子、自分の興味のあるところから学びを広げていく子など、さまざまなタイプの子がいます。あまり周囲の状況に振り回されないようにしていただくとよいでしょう。
今は多くの学習教材が出ていますので、それらをうまく活用しつつ、子どもの「できた」という気持ちを大切に見守りたいものです。
学校での授業を受ける準備として、幼児教室に通うのも一つの手。その際には、長年の実績を誇る学研教室を、ぜひご利用ください。