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2023年3月27日

  • 小学生
  • 子育て

子どもが「学校へ行けない」と言ったとき NGな対応と適切な対応を解説します

子どもに「学校へ行きたくない」と言われると、多くの保護者は対応に困ってしまうかもしれません。勉強が遅れるのではないか、コミュニケーション能力が育たないのではないか、など心配は尽きません。ただ、対応を誤ると今後の子どもの成長にも大きく影響します。適切な対応について、しっかり理解しておきましょう。

「学校へ行きたくない」という子どもが増えている

「学校へ行きたくない」という子どもが増えている

「学校に行きたくない」という子どもの数は年々増加しています。2021年度の文部科学省の調査では、小中学校の不登校児童生徒数は24万4940人となっています。
(参考)
令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要
https://www.mext.go.jp/content/20221021-mxt_jidou02-100002753_2.pdf

完全に学校へ行けなくなった子どもだけではなく、登校渋りをする子どもも含めると、実際にはもっと多くの子どもたちが学校へ行きづらい思いをしているのです。

学校へ行けない理由は複合的に入り組んでいます。そのため、原因探しをしてもあまり意味がないことも多いものです。実際、原因と思われることを解決しても、引き続き学校には行けないということもよくあります。

また、発達障害やHSC(Highly Sensitive Child : 繊細すぎる子ども)といった特性を持つ子は、学校環境そのものが合わないこともあります。

学校に行きたがらない子どもにとりがちな、大人の誤った対応

学校に行きたがらない子どもにとりがちな、大人の誤った対応

保護者自身が長期のお休みなどもせず、学校に通って育ってきた場合、学校に行かないと大変なことになるのではないかとあわててしまいます。また、厳しくしつけられて育ってきた方は、ここで甘やかしてはいけないと思うかもしれません。そのため、とにかく子どもを学校に行かせようと誤った対応をしてしまうことがあります。

学校に行きたがらない子どもに対して、とってはいけないNG行動にはどのようなものがあるのでしょうか。

行かないことを責める

「みんなはちゃんと行っているのに」「甘えている」「わがままを言わないで」などと、頭ごなしに子どもを責めてしまう言動はNGです。
子どもが学校に行けないのは、決して甘えやわがままではありません。子どもはうまく言葉にできませんが、強いストレスがかかって動けなくなっているのです。
心が弱っている状態で、信頼している保護者に責められると子どもは傷ついてしまいます。

「どうして行かないの?」「何があったの?」と詰問する

大人は何か理由があって学校に行けないのではないかと考えがちですが、行けない理由が子ども自身にもわからないケースが多々あります。なぜ行けないのかわからないのにしつこく理由を聞かれると、子どもは困ってしまいます。子どもが答えられず、保護者が不機嫌になったりがっかりしたりすると、子どもは自分が悪いと考え、ますます追い詰められた気持ちになります。

無理やり学校に連れて行く

「行きたくない」という子どもを、無理やり学校に連れて行くことも避けましょう。
無理強いは子どもの心をとても傷つけ、その後の心の回復を遅らせる可能性もあります。学校に行けない理由を明確に口にできない子どもを無理やり準備させ、送り出してしまうことも同様です。

真剣に受け止めようとしない

仕事があったり他のきょうだいの世話で忙しかったりすると、保護者も面倒になってしまうことがあるかもしれません。子どもはつらい気持ちを一生懸命訴えているのに「ばかなことを言ってないで行きなさい」と本気で取り合ってもらえないと、絶望的な気持ちになってしまいます

登校の復帰にこだわりすぎる

なにがなんでも学校に復帰させようとこだわりすぎるのもよくありません。たとえ学校に戻っても、子どもがストレスを強く感じていたり、苦しい気持ちのままでいたりしては解決にならないからです。
何よりも大切なのは、学校に通うことではなく、子どもの心身の健康です。

また、今の環境が子どもに合っていないことも考えられます。少人数のクラスなら安心して通える、フリースクールなら不安感がないなど、子どもによってストレスの感覚はさまざまです。今は、いろいろなスタイルの学校が選べます。今の学校に戻ることに、こだわりすぎる必要はないでしょう。

子どもが学校へ行けなくなったときの適切な対応とは

子どもが学校へ行けなくなったときの適切な対応とは

子どもが学校へ行きたがらないときに、とってはいけない対応がわかったところで、どのように対応したらよいのかについてまとめます。

まずは「休む」ということを受け入れる

子どもが「休みたい」「学校へ行きたくない」と言葉にしたときには、すでに精神的に追い詰められていることが多いものです。まずは「じゃあ、少し休もうね」と言って、休むことを受け入れてあげてください
ゆっくり睡眠をとり、マンガを読んだりゲームをしたりと子どもの好きなことをして過ごせるよう配慮しましょう。おうちで安心して過ごすことで、子どものエネルギーは少しずつ回復していきます。

正直な気持ちを伝えてくれたことに感謝する

子どもはなぜ学校へ行きたくないのかをうまく言葉にすることができないものです。中学生や高校生でも、自分が不登校になった理由を説明するのは難しいのではないでしょうか。「学校へ行きたくない」と言葉にすること自体、子どもにとってはとても大変なことなのです。

また、子どもは「行きたくない」と言ったら、保護者に怒られるのではないかという不安と恐れを抱いています。子どもの不安をやわらげるためにも、まずは正直な気持ちを伝えてくれたことに感謝しましょう

子どもが安心して過ごせる環境を整える

学校へ行かないことに対して「甘えている」「わがまま」「さぼっている」と、思う大人は多いかもしれません。ただ、単なる甘えやわがままで学校へ行けなくなるということはありません。まずは子どもの不安な気持ちを落ち着かせることが大切です。

子どもは保護者が自分の気持ちを理解してくれたことで安心し、気持ちが安定して次第に元気を取り戻していきます。
大人にとって当たり前だと思っていた考え方を変えるのは難しいことですが、子どもの気持ちを最優先に考え、おうちで安心して過ごせるよう配慮してあげましょう

勉強をやりたがらないときは無理をさせない

学校へ行きづらくなっているとき、多くの子どもは心身ともに疲れ切って勉強をする余裕がなくなっています。小学校の学習内容は、多少遅れてもあとから追いつくことが可能です。また、本人が前向きに取り組めないうちは、どんなに勉強させようとしても身につかないものです。勉強についてはあまり心配しすぎず、子どもの十分な回復を待ってから取り組みましょう

さまざまなサポートを利用しながら焦らず過ごそう

保護者が適切な対応をとることで、子どもは徐々に元気を取り戻し、次への一歩を踏み出すエネルギーが出てきます。しかし、その一歩は必ずしも学校復帰とは限りません。

場合によってはフリースクールへ通ったり、子どもの特性に合った学校へ転校したりすることもあるかもしれません。もちろん、もともと通っていた学校へ戻るという選択をするケースもあるでしょう。

ただ、学校へ行っていなくても、今はさまざまなサポートの形があります。自治体の教育センターや、民間の学習支援などをうまく活用していくとよいでしょう。
子どもが楽しく幸せな気持ちで生きていくことを第一に考え、焦らずに見守ることが大切です。

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