2023年4月15日
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お昼寝は何歳まで? 成長に欠かせないお昼寝の役割と適切な昼寝時間
幼児にとって昼寝は体調を整えるうえで大切なものです。ただ、なかなか寝ついてくれないようなときには「もう昼寝は必要ないのでは……」と思うこともあるかもしれません。昼寝の必要性や、何歳でどの程度眠ればよいのかについて解説していきます。
子どもの成長や心身の疲れを癒すために必要なお昼寝
大人と比べて体や脳が未発達な子どもにとって、昼寝は健康に生活し、心身を発達させるうえでとても大切なものです。
寝ている間には、免疫力を向上させたり成長を助けたりする「メラトニン」というホルモンが分泌され、体の疲れを癒したり緊張を緩めたりする働きをします。幼児の時期は、このメラトニンがたくさん分泌されるので、心身の成長のためにも昼寝は欠かせないものといえます。
また、昼寝をしないと機嫌が悪くなったり、疲れがとれず体調に影響が出たりすることがあります。日中に適度な睡眠をとることで、子どもの生活リズムは整えられていきます。
お昼寝は何歳ごろまで、何時間程度必要なのか
では、実際のところお昼寝は何歳ごろまで必要なのでしょうか。子どもによって個人差はありますが、年齢別におおまかな目安をまとめました。
0~2カ月
この時期は1日で合計16~20時間程度の睡眠時間が必要といわれ、昼夜に関係なく寝たり起きたりを繰り返します。1~2時間起きていて1~4時間寝るというパターンで睡眠をとりますが、徐々にまとめて寝るようになっていきます。
3~5カ月
1日平均14~15時間程度の睡眠時間をとる時期です。夜眠る時間が長くなり、昼寝のとり方は午前中1時間、午後の早い時間帯に2時間程度、夕方ごろに30分~1時間程度に変化していきます。
6~12カ月
このころになると、日中に起きている時間はだいぶ長くなっていきます。1日に必要な睡眠時間は合計で12~15時間ほどです。
午前と午後に1回ずつ1~2時間程度昼寝をすることで、機嫌よく過ごせるようになります。
1~2歳
1日11時間程度眠れば大丈夫な子も増えてくる年齢で、多くの子どもは1日1回の昼寝で過ごせるようになります。午前中は外で遊んで体を動かし、午後に1~2時間程度の昼寝をする、というリズムができてきます。
3歳以上
3歳を過ぎると、昼寝をしなくても1日過ごせるという子も出てきます。5歳ごろには多くの子が昼寝をしなくなります。ただし個人差があるため、厳格に「○歳だから昼寝をしてはいけない」と考える必要はありません。
また、疲れているときや緊張する場面が多かった日などは、昼寝をしたくなることもあるでしょう。
小学校に入ると昼寝をする子は少なくなりますが、中には学校活動の疲れから、家に帰ってきてから寝てしまう子もいます。そのまま朝まで寝てしまえばよいのですが、中途半端な時間に起きると夜の睡眠に影響が出る可能性もあります。
できれば、眠りの浅くなったタイミングで声をかけ、下校後の睡眠は30分以内に抑えられるとよいでしょう。
昼寝をし過ぎると夜眠れなくなることも
昼寝をする時間帯や長さによっては、夜なかなか眠れなくなることがあります。夜更かしをしてしまい、朝起きられなくなることもあるため、夕方に長時間寝るのはできるだけ避けた方がよいでしょう。
午後の昼寝はあまり遅い時間にずれ込まないよう気をつけ、1~2歳で夕方ごろに眠くなってしまう場合は、30分~1時間程度で起こすようにしましょう。
また、3歳以降は、午後3時ごろまでには昼寝を切り上げるのが理想的です。長さの目安は1~2時間程度が適切といわれています。
昼寝の質を向上させるうえで気をつけておきたいこと
質のよい睡眠がとれているか確認する
個人差の大きい昼寝ですが、子どもが適切に昼寝をとれているかどうかを確認するためには、次のようなポイントを押さえておきましょう。
・昼寝のあと機嫌よく過ごしているか
・いつまでも眠そうだったりぐずぐずしたりしていないか
・夜の寝つきは悪くないか
機嫌がよく、夜もスムーズに眠れているようなら、適切な昼寝ができていると考えられます。
スムーズに眠れるよう環境を整える
寝るときの環境によっては、うまく眠りにつけないということもあります。子どもが寝やすい環境を整えて、昼寝の質を向上させるよう心がけるとよいでしょう。
昼寝のときにはカーテンを閉めるなどして部屋を少し暗くします。また、テレビなどは消し、静かな環境を作ることも大切です。室温は、夏なら26~28度程度、冬なら20度~23度を目安に調整します。
子どもが寝つくまでやさしく寄り添い、リラックスして眠れる環境を整えましょう。
うまく昼寝ができないこともある
保育園ではある程度全体の流れがあり、昼寝の時間も決まっていますが、家にいるとその日の予定によってリズムが変わることもあるものです。また、いつもより刺激が多かったり、疲れることがあったりと、子どもの体調も日々変わります。
生活リズムの変化やその日の調子によって、子どもはうまく昼寝ができないこともあります。
そのようなときは「こういう日もあるんだな」と考え、無理に寝かせようとしなくてもよいでしょう。無理やり寝かせようとして、お互いにストレスを抱えるのはあまりよくありません。
子どもが自分で眠気を感じたときに、自然な形で眠りにつけるようにサポートすることを心がけましょう。