2023年4月19日
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子どもの疑問「なぜなぜ期」 うまく答えて子どもの知的好奇心を伸ばすチャンスに
なんでも「イヤ」と言っていた「イヤイヤ期」が過ぎると、今度はいろいろなことに疑問を持って「なんで?」「どうして?」と質問をしてくる「なぜなぜ期」がやってきます。この時期の特徴と、子どもの疑問にうまく答えるコツについて解説していきます。
「なぜなぜ期」は知的好奇心が伸びていく大切な時期
「なぜなぜ期」とは、2~6歳ごろの子どもが、身近な人・ことがら・事象などについて「なんで?」「どうして?」と質問してくる時期のことをさします。
「なんで空は青いの?」「どうして靴を履かないといけないの?」など、あらゆることに疑問を持ち、ひっきりなしに質問してくることもあるでしょう。
何度も同じような質問が続いたり、知らないことだったりすると、うんざりしてしまうこともあるかもしれません。
ただ、このころの子どもの脳はぐんぐん発達している時期でもあり、さまざまな知識を吸収するのに最適の時期といえます。
いろいろなことに興味を持ち、一つ知ることでまた疑問が生まれ「知ることが楽しい」という気持ちが育っていきます。適切な対応をすることで、子どもの知的好奇心は刺激され、思考力や想像力がはぐくまれていくのです。
なぜなぜ期の子どもへの上手な答え方とは
子どもに質問されたときには、どのような対応が望ましいのでしょうか。
発達段階に合わせてわかりやすく答える
2~3歳のころは、知らない言葉も多いため、擬態語や擬音語を織り交ぜながら答えるとよいでしょう。言葉を覚えたての時期なので、単に大人とのやり取りを楽しんでいることも多く「理論的に答えなければ」と難しく考える必要はありません。
4~6歳になると理解力が高まってくるため、ある程度まとまった説明をしてもよい時期です。子どもにもわかるようなやさしい言葉で丁寧に答えてあげましょう。
簡単な内容ならできるだけその場で答える
子どもが疑問を持ったとき、すぐに答えることも大切です。調べたりよく考えたりしなければわからないこと以外は、できるだけその場で答えてあげましょう。
子どもが好奇心を持っている瞬間を逃さないことが、その後の知的好奇心を育てるうえでとても大切です。
子どもと一緒に調べてみる
子どもに質問されたとき、答えがわからないことやうまく説明できないこともあるかもしれません。そのようなときは子どもと一緒に調べてみるとよいでしょう。
今はスマートフォンですぐに調べものができますし、余裕があれば図鑑や辞書で調べるのもよいでしょう。調べると答えがわかるという経験は、小学校に入ってから教科の学習をしていくうえでも役立ちます。
「子どもの質問に答えられないのは恥ずかしい」などと思わず、調べものをして知識が増えていく過程を子どもと一緒に楽しみましょう。
「どう思う?」と質問してみる
すぐに答えを教えるだけではなく、子どもに「どう思う?」と、質問するのもおすすめです。
子どもの考えを聞きながら「なるほどそう思うんだね。ほかにはこういう考え方もあるかも」と、ディスカッションをしていく中で、子どもの思考力をはぐくんでいくことができます。
子どもの疑問に寄り添う
子どもが質問してきたときには、子どもの気持ちを想像しながらどのように答えたらよいのかを考えてみましょう。
大人から見ると「なんだそんなこと」と思うようなことも、子どもにとっては大きな発見なのかもしれません。
その気持ちを大切に、子どもの疑問に寄り添った答えを返すよう心がけることが大切です。
子どもに質問されたとき、やってはいけないNG対応
子どもが質問してきたときに、避けたい行動についてもご紹介します。
質問を拒否したり無視したりする
何度も同じことを聞かれたり、保護者が忙しかったりすると、答えるのが面倒になることがあるかもしれません。でも「さっきも言ったでしょ」「うるさいな」などと拒否したり、聞こえないふりをしたりするのは避けたいものです。
子どもは答えを知りたいのと同時に、保護者とのコミュニケーションを楽しんでいます。冷たく対応されると、受け入れてもらえなかったことにショックを受けて傷ついてしまう可能性があります。
何度も同じ答えを返してもよいですし、どうしても手が離せないときは「あとで答えるから少し待ってね」と正直に伝え、待ってもらうようにしましょう。
真剣に答えない
「あー、○○なんじゃないの?」「はいはいはい」など、適当にあしらうのもNGです。子どもは質問してもきちんと答えてもらえないと感じ、質問することをあきらめてしまうかもしれません。
ささいなことでも真剣に答えてもらえれば、物怖じしないで質問できるようになり、家以外の場所でも自分の考えをしっかり話せるようになります。
子どもの質問をバカにする
大人にとっては基本的な常識でも、子どもにとって未知なことはたくさんあります。「そんなこともわからないの?」「なんなのそれ」などと、子どもの質問をバカにするような態度はよくありません。そのような対応をしていると、子どもは質問することが恥ずかしいことだと思ってしまいます。
質問してくる子どもの気持ちを想像して言葉を選ぶようにしましょう。
先回りして答えてしまう
まだまだ語彙の少ない子どもは、的確な質問ができないこともあるでしょう。そんなとき「ああこういうことが言いたいのね。それはね……」と、先回りしてしまうのも避けたいものです。
質問の内容を頭の中で整理し、まとめて言葉にすることは、思考力や表現力をはぐくんでいくうえでとても大切なことです。ときには「これについての話かな?」と助け舟を出しながら、子どもが自分の言葉で質問することを待ってあげましょう。
場合によっては少し面倒に感じてしまう「なぜなぜ期」ですが、子どもの能力を伸ばしていくよいチャンスでもあります。うまく対応しながら、子どもの成長をサポートしていけるとよいでしょう。
学研教室では、子どもの「知りたい」という気持ちを大切にはぐくむ指導を行っています。知的好奇心をより伸ばしたいとお考えの際には、学研教室をぜひ活用ください。