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2023年5月13日

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小学校の通知表、現在の評価方法と見方のポイントをまとめます

各学期の終わりに配られる通知表は、2020年度から形式が少々変更されました。小学校の通知表がどのような基準でつけられているのか、また、それをどのように見たらよいのか気になるところです。知っているようで知らない通知表、その内容について解説します。

2020年度から観点が変わった小学校の通知表

2020年度から観点が変わった小学校の通知表

きょうだいのいるご家庭では、2020年度から通知表が改訂されたことに気づかれたのではないでしょうか。

改訂前は「興味・関心」「思考・判断」「技能」「知識」という4観点を基本にして、各教科それぞれの項目で評価をしていました。
たとえば、社会科の「興味・関心」は「社会のことがらに関心を持ち、意欲的に調べることができる」という項目になり、それについて「よい・普通・もう少し」「A・B・C」「◎・○・△」といった形で評価されていました。

その基本となる観点が、2020年度から「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に取り組む態度・人間性」3つに変更されたのです。

先生はどうやって成績をつけている?

先生はどうやって成績をつけている?

3つの観点を評価するポイント

新しくなった3つの観点では、評価の際、どのような点に注目しているのでしょうか。

(1) 知識・技能

テストの点数や作成した作品の完成度、また、習った技能が修得できているかどうかを評価します。具体的にいうと、計算問題や漢字などの基本問題がどの程度できているかが評価の対象となります。

(2) 思考・判断・表現

テスト・ノートに書かれている内容や発言の内容、発表する際の様子などが見られます。たとえば、「知識・技能」が単純な計算問題なら、文章題のように考えながら解いていく応用問題で評価されるような観点です。

(3) 主体的に取り組む態度・人間性

まじめに取り組んでいるか、友達と協力できているか、積極性はあるか、などが評価の対象となります。
テストで判断することができないため、先生が普段の学習態度を見ながら評価をします。

相対評価と絶対評価

成績のつけ方には「相対評価」と「絶対評価」があります。

相対評価

相対評価は、3段階評価の各段階が「クラスの中で何人」と決まっている成績のつけ方です。
たとえば、テストで毎回90点を取っていても、100点を取っている子がたくさんいると、成績は「よい」ではなく「普通」になることもあるということです。
周囲と自分を比較して、自分がクラスの中でどの程度の順位なのかがわかるような評価の仕方といえるでしょう。

絶対評価

相対評価が周囲と自分を比較するのに対し、絶対評価は自分の学習状況を達成度で評価する方法といえます。
たとえば、「足し算ができる」ということに対して、どの程度力が伸びたかを3段階で評価するのです。クラスの中で半分以上に「よい」がつくということもあり得ます。

現実的には「相対評価を加味した絶対評価」

現在の評価は、基本的に絶対評価で行われています。ただ、学校現場では、相対評価と絶対評価を合わせて成績をつけているのが現実のようです。
その理由の一つは「主体的に取り組む態度・人間性」の評価基準が、先生によって異なる可能性があるからです。

たとえば、発言回数が多いことと、発言は少なくてもきちんとノートを取ることは、どちらも「主体的に取り組む態度」といえます。どちらを重視するかによって、あるクラスでは発言をする子の成績がよくなり、別のクラスではまじめにノートをとる子の成績がよくなるということが起こるのです。

また、同じ学年で一つのクラスには「よい」が多く、もう一つのクラスは「よい」がほとんどいない、というようなことがあると不公平感が出るため、バランスをとる意味で「相対評価を加味した絶対評価」というところに落ち着いているといわれています。

●一人一人のよさを書いてくれる「所見」

学習面と生活面をあわせて書かれているのが「所見」です。
基本的には子どもの成長したところやがんばったところを中心に、課題となる面については「引き続き支援をしていきます」「これからがんばっていくところです」といった表現で書かれていることが多いようです。
学校での子どもの様子がよくわかる欄でもあります。

通知表を見て子どもの成長を促すために保護者ができること

通知表を見て子どもの成長を促すために保護者ができること

まずはがんばったところをほめる

「所見」には、子どものがんばったところが書かれている場合が多いです。係の活動や友達との関わりなど、家庭ではわからないような子どもの姿が見えてくるはずです。
まずは、子どもが学校でどのようなことをがんばっているのかを想像し、成長したところをたくさんほめてあげましょう

「よい」の数を数えるだけではもったいない

よい成績が何個ついているかだけを見て、ほめたり叱ったりしても子どもの成長に役立つとはいえません。

「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に取り組む態度・人間性」3観点の評価を見ると、基本問題はできているけれど応用問題が弱いといったことなどがわかり、改善すべきところが見えてきます。改善点をフォローすることで、子どもは成長していくことができるはずです。
通知表で子どもの日頃の活動がすべてわかるわけではありません。成績のよい・悪いだけで安易に判断しないことが大切です。

通知表に疑問があったら先生に聞いてもよい

テストでは毎回100点だったのに評価がよくない、わが子の性格とは異なるような所見になっているなど、通知表に疑問がある場合は担任の先生に問い合わせてみましょう

テストの点数がよくても提出物がきちんと出ていなかったり、家庭では見せない姿を学校では見せていたり、授業態度が悪かったりすることもあります。
先生に確認することで、家庭でフォローできることが見えてくることもあるでしょう。

問い合わせのタイミングは、通知表をもらってすぐがおすすめです。長期休みに入ると、先生方は研修や出張に出て不在になることも多いからです。

通知表では、「子どもの学力がどのようなレベルなのか」「何か問題になるようなことはないのかが気になる」という方も多いかもしれません。
ただ、通知表はあくまで子どもの一面を評価したものに過ぎません。あまり一喜一憂することなく、ほめるための一つの材料、という程度に考えておくとよいのかもしれません。

通知表でお子さまの得意・不得意がわかったら、学研教室での学習フォローをおすすめします。経験豊富な学研の先生が、お子さまのレベルを見極めて、一人一人に合った学習を提案し、サポートいたします。

学研教室をこの機会にぜひ、体験してください

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