2024年2月1日
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どうする? 子どもの登園拒否 その原因と適切な対処方法とは
子どもが保育園や幼稚園に「行きたくない」と嫌がることはありませんか? 行きたがらない子どもの様子に、困ったり心配になったりする方もいることでしょう。子どもはなぜ登園拒否をするのでしょうか。その理由を理解して、適切に対処していく方法を考えていきましょう。
登園したくないときに、子どもがよく見せる行動
子どもが保育園や幼稚園に通うことを拒否するとき、よく見られる行動には次のようなものがあります。
嫌がって泣く
子どもが行きたくないと意思表示をするとき、最も多くみられるのが「泣く」という行動です。
朝の支度をしている途中や、玄関で靴を履こうとしているとき、園バスを待っているとき、園の入り口まで来たとき、保護者と離れるときなどに、シクシクと泣いたりジタバタ抵抗しながら大泣きしたりします。子どもは言葉でうまく説明できない分、泣くことで気持ちを伝えているのです。
どうしても動かない
保護者が「行こう」と声をかけても手を引いても、子どもが動こうとしないことがあります。服を着替えようとしない、靴を履こうとしないなど、動かないことで「行きたくない」という自分の気持ちを表しているのです。
送っていく人を見て登園を嫌がる
自分が甘えられると思っている保護者に対してだけ「行きたくない」という行動を見せることもあります。別の保護者が連れていくときには素直に登園するのに、甘えられる相手に対してだけ抵抗します。
走って逃げる
やっと家を出たと思ったら、保護者を振り切って走って逃げる子どももいます。交通事故に遭うリスクが高いため、注意が必要です。
保護者と離れたくない、不安が強いといった理由が考えられる
子どもが登園を嫌がるのには、いくつかの理由があります。具体的に見ていきましょう。
保護者と離れたくない
子どもにとって保護者は、自分を愛し守ってくれる大切な存在です。保護者と一緒にいることで、子どもは毎日を安心して過ごすことができます。特に、年少の時期には、赤ちゃんのときからいつも一緒にいた保護者と離れることに、不安を感じることもあるでしょう。
また、いったん園になじんだように見えても、ちょっとしたストレスから保護者と離れるのが不安になってしまうこともあります。
園の生活に不安がある
いわゆる人見知りの子どもは、大勢の人がいる場所では不安を感じやすいといえます。また、環境の変化に敏感な子どもは、安心して過ごせる家とは異なる環境に、ストレスを感じてしまうものです。
多くの場合、時間が経つと人や環境に慣れてきますが、子どもの発達や性格、特性には個人差があります。なかなか慣れることができないと、通うのが嫌になってしまいます。
友達と合わない
年中以上の子どもの中には、苦手な友達がいて、園へ通うのが嫌になっているというケースもあります。心身共に成長してきたからこその理由といえるでしょう。
大勢の人の中で切磋琢磨することは大切ですが、子ども同士でも性格が合わないということはあるものです。人間関係が原因で、通うのが嫌になっているという状況です。
家族以外の大人が怖い
信頼できる保護者と過ごせる家庭から、たくさんの大人がいる保育園や幼稚園に行くと、圧迫感を感じる子どももいます。「よく知らない大人の人がいる」というだけで、「怖い」と感じてしまうこともあるようです。また、敏感な子どもは、大人の声や動きが大きいといったことでも怖さを感じることがあります。
体調がすぐれない
子どもは自分の体調を、まだうまく言葉で説明できません。体調がすぐれないことをうまく伝えられず、登園を嫌がることもあります。普段は問題なく出かけるのに、急に行きたがらなくなったなどのときは体調不良の可能性も考えられます。
赤ちゃん返りをしている
弟や妹ができて、赤ちゃん返りをしていることもあります。保護者の愛情が自分から離れてしまったのではないかという不安が強く、なかなか保護者と離れることができません。
また、弟や妹は保護者と一緒にいられるのに、なぜ自分だけ園に通わなければならないのかと、不満に感じることもあるでしょう。
子どもが登園拒否をしたときに、保護者ができる対応とは
子どもが登園を拒否したとき、保護者はどのように対応したらよいのでしょうか。
子どもの気持ちを言葉にしてみる
子どもが登園を拒否しているときは、多くの場合不安な気持ちを抱えているものです。まずは、子どもの気持ちを受け入れ、安心させてあげることが大切です。
「寂しくなっちゃったのね」「離れたくないのね」など、子どもが言葉で伝えられていない気持ちを言葉にしてあげると、子どもは保護者にわかってもらえたと感じます。それが、子どもの安心感へとつながります。
先の見通しを伝える
保護者がいつ迎えに来てくれるのかがわからず、見通しが立たないことで子どもの不安感が増していることもあります。
例えば、保育園なら、みんなで遊ぶ→お昼ごはんを食べる→昼寝をする→おやつを食べる→部屋で遊ぶ→お迎えが来る、と一日の流れを説明しておくとよいでしょう。先の見通しが立っていると、子どもの不安な気持ちも少し軽くなるはずです。
保護者も余裕を持つ
保護者が時間的にも精神的にも余裕がないと、子どもはそれを敏感に感じ取り「怒っているのではないか」「自分が悪いのではないか」などと、不安になってしまいます。あまり完璧を目指さず、市販品や行政サービスを活用しつつ、家庭で協力体制を整えるなど、意識して時間的・精神的な余裕を作ることも大切です。
可能なら一緒に休む
仕事や用事の都合をつけ、思い切って子どもと一緒に休むのもおすすめです。保育園や幼稚園に通っている時期は、子どもの人生のうちのほんのわずかな時間です。子どもが登園を嫌がるのなら思い切って一緒に休み、その時間を子どもと一緒に楽しむのも一つの考え方といえるでしょう。
子どもの登園拒否は、保護者の負担になりやすい事象ですが、子どもの気持ちに寄り添いながら適切に対応していくことが大切です。一人で悩まず、園に相談したり、ときには送り迎えにベビーシッターなどの民間サービスを利用したりするのもよいでしょう。
また、小学校就学前の子育てサポートとして、習い事を活用するのもおすすめです。同学齢の子どもを持つ保護者同士で情報交換をしたり、教室の先生に子育ての相談をしたりすることもできます。習い事をお考えの際には、楽しみながらお子さまの知育をサポートする学研教室をぜひご利用ください。