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2024年3月5日

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磁石がくっつく理由を知りたい! 磁石のしくみからその活用法まで徹底解説

子どものおもちゃに使われていたり、冷蔵庫にメモを貼ったりと、日常生活でよく使われている磁石。便利な磁石ですが、そもそもなぜくっつくのか、疑問に思ったことはありませんか? 科学技術の発展にも貢献してきた磁石について解説します。

磁石のさまざまな性質 くっつき合い、反発し合い、電力を生む

磁石のさまざまな性質 くっつき合い、反発し合い、電力を生む

まずは、磁石の性質についてご紹介します。

くっつき合ったり反発し合ったりする

くっつき合ったり、逆に反発し合ったりするのが磁石の大きな特徴です。N極とS極はくっつき、N極同士、S極同士は反発し合います。

鉄にくっつく

磁石は逆の極だけではなく、金属の鉄にもくっつきます。砂鉄で模様を描いたり、クリップをくっつけたりして遊んだ経験のある方も多いのではないでしょうか。
鉄のほかに、ニッケルやコバルトといった金属にもくっつきます。

方位がわかる

登山やハイキングで利用される方位磁針にも、磁石の性質が使われています。地球は大きな磁石になっており、北極がS極、南極がN極になっています。磁石は反対の極に引かれるため、方位磁針の針はN極が北、S極が南を指します。

距離が遠くなると弱まる

N極とS極の距離が離れると、くっつき合う力は弱まります。同様に、反発し合う力も距離が離れると弱くなります。

磁石と電気で電力が生まれる

金属をまいたコイルに磁石を近づけると電力が生まれます。発電施設などでは、このしくみを利用して大きな電力を作り出しています。

N極とS極が生まれる理由と磁石の種類について

N極とS極が生まれる理由と磁石の種類について

磁石がくっつくもととなるN極とS極が生まれるしくみと、磁石の種類について詳しく見ていきましょう。

磁石のN極とS極は「磁力の流れ」で決まる

磁石のN極とS極が生まれるのは、磁力の流れがあるためです。磁力はN極からS極へ向かって流れていきます。N極が入口でS極が出口というようなイメージです。そのため、単極だけの磁石はなく、必ず磁石にはN極とS極の両方があるのです。

磁力は、物質を極限まで小さくした原子でできています。原子の真ん中には「原子核」があり、その周りには電気を帯びた電子が回転しています。この電子が動くことで、磁力が生まれ、磁石となるのです。

磁石には「永久磁石」と「電磁石」二つの種類がある

磁石には、永久磁石と電磁石の二つの種類があります。

永久磁石

永久磁石は、それ自体がN極とS極を持ち、常に磁石としての機能を持っています。一般的に磁石というときは、永久磁石のことを指します。

電磁石

電磁石は、電流が流れているときだけ磁石としての働きをします。磁石の原子は持っているものの、それ自体では磁石の機能を果たさないのが電磁石です。

鉄と磁石がくっつく理由 鉄の中にある分子磁石が整列する

鉄と磁石がくっつく理由 鉄の中にある分子磁石が整列する

では、磁石が鉄などにくっつくのはどうしてなのでしょうか。

磁石が近づくと分子の方向がそろう

鉄の中にはN極とS極を持った「分子磁石」が含まれています。分子磁石は、普段はバラバラな方向を向いていますが、磁石が近づくとそれに引っ張られてN極とS極に整列します。たとえば、磁石のN極が鉄に近づいた場合、鉄の中にある分子磁石のS極がいっせいに磁石のN極の方向に向くことで、お互いが引き合って磁石と鉄がくっつくのです。

くっつく力が強い物質と弱い物質がある

鉄のように、磁石に反応して磁極が動く物質を「磁性体」といいます。
鉄、ニッケル、コバルトなどの金属は、くっつく力の強い磁性体です。ステンレスやアルミニウムなどの金属は、くっつく力が弱い磁性体です。

紙やプラスチックは分子磁石を含まない

紙やプラスチックに磁石はくっつきません。紙やプラスチックの中には分子磁石が存在しないからです。磁石がくっつくためには、その物質自体に分子磁石が含まれていないといけないということです。

磁石のしくみを活用して、身の回りで使われているもの

磁石のしくみを活用して、身の回りで使われているもの

磁石は日常生活から科学技術まで、さまざまな場面で使われています。

日用品

ホワイトボードはマグネットになっているものが多く、ちょっとしたメモや資料を貼り付けるのに便利です。強力な磁石を使ったマグネットフックや、学習教材・DIYなどで活用されるマグネットシートも日常でよく使われます。

文房具・おもちゃ

筆箱などの文房具やランドセル・かばんの留め具などにも磁石が使われています。子どもが遊ぶおもちゃにも、簡単にくっつけたり離したりできる磁石は便利に活用されています。

家電

IHクッキングヒーターや電子レンジは、電流に磁石を近づけることで電気を生み出す力を利用した家電製品です。

医療機器

磁気ネックレスは、磁力を利用した医療機器です。また、体内の画像診断に使われるMRI(核磁気共鳴画像法)という検査技法にも磁気が使われています。

科学技術

磁気による大きな力を利用するものもあります。モーターの駆動や大型発電など、科学技術の分野でも磁石の力は活用されています。

磁石がくっつくのは、物質の中にある小さな磁石が同じ方向を向くことだということを解説しました。
磁石についてもっと詳しく知りたい場合は、さらに、本や図鑑で調べてみるとよいでしょう。学研教室会員なら、学研教室ライブラリーという電子書籍でいろいろなことを調べられます。お子さまの好奇心にお応えする、学研教室の学研教室ライブラリーをぜひご活用ください。

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