2024年7月1日
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うちの子「計画性」がないのかも? 子どもが計画性を身につけるために大人がサポートできること
わが子が宿題や提出物の期限を守れないと「計画性がないのでは?」と心配になってしまうものです。計画的にものごとを進めることは、大人になっても必要なスキルといえます。子どものうちから、計画的にものごとを進める習慣を身につけるには、どのようにサポートをしたらよいのでしょうか。
計画性が身につくと、先を見据えて段取りよく行動できるようになる
まずは、計画性の大切さについて見ていきましょう。
子どもにとっての計画性とは
計画性とは、何かを達成しようとするときに、何をどのような順番で進めていくかを考えられる力をさします。時間に間に合うように準備を進めたり、宿題の提出期限を守るために取り組む時間や量を工夫したりするときに、計画性は必要になります。
ただ、一般的に子どもは時間の見通しを立てる力が弱く、全体を見て上手に計画を立てられない傾向にあります。計画を立てるには、時間がどのくらいあるのか、自分が進められるスピードはどのくらいなのか、何を優先したらよいのかなど、さまざまなことを判断する必要があります。
長期的な視野を持つことが大切
計画性を身につけるには、ものごとを長期的な視野で見られるようになることが必要です。子どもはどうしても遊びや自分の興味のあることを優先しがちですが、好きなことや楽しいことだけをしていると、ものごとは進みません。今がまんしておくとあとで楽になる、これを先に済ませてしまえばスムーズにやりたいことを達成できるなど、先を見据えた考え方ができるようになると、計画性が身についてくるでしょう。
計画性があると学習にもよい影響が現れる
しっかり計画を立てて、いろいろなことが段取りよく進められるようになると、学習のうえでもよい影響が現れます。たとえば、単元ごとにテストがあることがわかっていれば、初めのうちは基礎を固め、徐々に応用問題に取り組んでテストに取り組むといったことができるようになるでしょう。
やるべきことが明確になっていないと、計画を立てるのは難しい
計画性がない子どもの特徴についてまとめます。当てはまる場合は、後述の対処の仕方へと読み進めていきましょう。
目標をしっかり立てていない
計画を遂行するには、最終目標が明確になっていることが大切です。この目標をしっかり立てていないケースは意外と多いものです。
たとえば、朝起きてなんとなく歯を磨いたり顔を洗ったりしているうちに、時間がなくなってしまうという子どもの場合、家を出る時間を明確に把握していないことがあります。「毎日必ず○時に家を出る」という目標を意識していないため、計画的に支度を進めることができないのです。
「あとでやればいい」と思ってしまう
計画性のない子どもは、どうしても目の前にある楽しいことを優先してしまいがちです。宿題をやらなければいけないことはわかっていても、まんがやゲーム機などが目の前にあると、ついつい手が伸びてしまうのです。苦手なことや嫌いなことよりも、楽しいことや好きなことを優先したいのは大人も子どもも同じですが、いつも「あとでやればいい」と思っていると、なかなか計画的にものごとを進められないでしょう。
そのときの気分に左右されやすい
気分が乗っているときはどんどん進められるのに、気が乗らないとまったく進められないという子どももいます。気が乗らないことの方が多いと、結果的に進まないことが多くなってしまいます。計画性を持つためには、気分の波に左右されないことも大切です。
計画の見直しをしない
計画を立てることはできても、うまくいかなかったときに計画の見直しができないということもあります。「毎日国語と算数の教科書を読もう」と計画しても、国語を読んだら、疲れて算数はできなかったということもあるでしょう。そのようなときは「1日おきに1教科ずつ読むことにする」など、計画の見直しが必要になります。柔軟に計画の見直しをすることも、計画性を身につけるうえでは必要なことといえます。
計画性を鍛えるには? 時間の感覚と目標の設定を意識する
子どもに計画性がない場合、どのようなサポートをしたらよいのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
普段の生活の中で時間を意識する
計画を上手に立てられるようにするには、時間を意識できるようになることが必要です。「いつまでに○○をする」「○○をするにはどのくらい時間がかかる」ということがイメージできると、うまく計画を立てられるようになるからです。
まずは、宿題をする時間、夕食の時間、お風呂に入る時間などを決め、見通しが立てられるようにしておくとよいでしょう。また、カレンダーに予定を書き込んでおくと、1週間先、1ヵ月先といったことが意識できるようになり、いつまでに何をしたらよいのかが理解しやすくなります。
目標を決めてから動き出す
「間に合わない」というケースは、何も考えず場当たり的に行動していることが多いものです。時間になっても出かけられない、提出物が間に合わないといった場合は、目標を決めてから動き出すようにするとよいでしょう。
「○時になったら出かける」「○日までに○ページまで提出する」という目標を決めると、そのためにはいつまでに何をしたらよいのか、と逆算して考えていくことができます。
慣れるまでは保護者も一緒に計画を立てる
いきなり子どもにすべてをまかせるのではなく、慣れるまでは保護者も一緒に計画を立てましょう。計画を立てるのが苦手でも、保護者がそばにいてくれれば、子どもも取り組んでみようという気持ちになるものです。子どもが取り組みやすいものから、無理のない範囲で計画を立てていくとよいでしょう。
計画の振り返りと見直しをする
計画を立てて実行してみたとき、うまくいかないこともあるものです。そのようなときには、計画のどこかに無理があった可能性があります。計画の見直しをして、スムーズに進められるよう工夫を重ねることも大切です。
日々の意識を変えることで、計画性は少しずつ身についていく
計画性は、日々の意識を変えることで身につけていくことができるものです。時間の感覚を鍛え、目標を明確にしながら、少しずつトレーニングしていくとよいでしょう。
学研教室では、学習単元ごとに目標を設定しながら計画的に授業を行っています。計画性をもった学習習慣を身につける一助として、学研教室をぜひご活用ください。