2025年4月28日
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「調べ学習」への取り組み方とは? 学習の流れと上手なまとめ方のコツ
学校のグループ学習や長期休暇中の宿題などで、課されることの多い調べ学習。うまくまとめられずに悩んでしまう子どもも少なからずいるものです。そこで今回は、調べ学習のテーマの選び方や具体的な進め方、うまくまとめていくコツなどについてご紹介します。
調べ学習を行う過程で育まれていくさまざまな力

あるテーマについて調査を行い、それらを整理してレポートにまとめたり発表したりするのが調べ学習です。その過程で育まれていく力についてまとめます。
問題解決能力が育まれる
情報収集をして分析を行い、その中から必要なものを選んでわかりやすくまとめるという作業の中で、子どもの問題解決能力が育まれていきます。問題解決能力は、日常生活を送るうえでも将来仕事をしていくうえでも、今後生きていくなかで必ず役立つ力といえるでしょう。
論理的思考力が鍛えられる
調査の結果をレポートに書いたり発表したりする際には、相手にわかるようものごとを論理的にまとめ、伝える必要があります。矛盾が生じないように考えていくなかで、論理的思考力が鍛えられていきます。
主体的に学ぶ姿勢が身につく
調べ学習では、調査方法、分析、とりまとめなどを子どもが自分で考えながら行うため、主体的に学習に取り組む姿勢が身につきます。興味関心のあることをテーマにすると、さらに学習意欲が高まるでしょう。
情報リテラシーが向上する
インターネットを使って調べる際には、正確な情報を見つけることが大切です。どのようなWebサイトの情報が正確なのか、不正確な情報に惑わされないためにはどのようにしたらよいのかなどに気をつけながら作業を進める必要があるでしょう。情報の取捨選択をするなかで情報リテラシーが養われていきます。
調べ学習の進め方 テーマを決め、調査・分析してまとめる

調べ学習を進めるには、どのような手順が必要なのでしょうか。調べ学習の一般的な流れをご紹介します。
テーマを決める
テーマ決めのポイントは、子どもの好きなことや興味のあるものの中から選ぶということです。飼っているペットについて、庭で育てている植物について、習い事で取り組んでいるスポーツについてなど、身近な題材から探すのがおすすめです。どうしてもテーマが見つけられない場合は、調べ学習のテーマについてまとめられている本やWebサイトを活用してもよいでしょう。
どのように進めるかを考える
テーマが決まったら、どのように学習を進めていくかを考えます。疑問点や解明したい点を明確にしたうえで、何を調べるか、調べる順序はどうするか、どのような方法で調べるかなどの計画を立てます。最終的なまとめ方をイメージしながら、計画を立てるのがポイントです。
情報を集める
計画にそって、実際に情報を集めていきます。図鑑・百科事典などは、一般的な知識を得るのに有効です。図書館に行けば、専門の書籍や過去の新聞記事などを調べることができます。最新の情報を得るにはインターネット検索が効果的ですが、不確かな情報を避けるためには、官公庁や大企業など信頼のおけるところから情報を得ることが大切です。テーマによっては、博物館や資料館を見学したり、経験者にインタビューをしたりしてもよいでしょう。
情報の整理や分析をする
複数の情報源から集めたものを整理して、事実関係をはっきりさせます。調べてわかった内容から読み取れることや、結論として考えられることなどをメモしていきます。この段階では、要点を箇条書きにして自分自身がわかるようにしておけばOKです。
まとめとしてレポートを書いたり発表したりする
集めた情報からわかったことや、そこから分析したことなどをまとめます。箇条書きにしておいた要点をもとに、レポートを読む人や発表を聞く人にわかるよう内容をまとめていきます。子ども自身の意見や感想を添えると、より自分らしい調べ学習になります。
「始め・中・まとめ」の3部構成にするとまとめやすい

調べ学習では、最後のまとめが難しいと感じる子どもも多いようです。まとめ方のコツについてご紹介しましょう。
始め・中・まとめの3部構成にする
全体を「始め・中・まとめ」の3部構成にして考えるのがおすすめです。始めの部分では何について調べたのか・テーマを選んだ理由など、中の部分では調査の方法・調査の進め方・調査をしてわかったことなど、まとめの部分では調査結果から導き出される結論や自分の考えなどを書いていきます。
最初に見出しを立てる
始め・中・まとめの項目ごとに、大きな見出しを立てておくのがポイントです。大きな見出しの下に中見出し、小見出しと入れていくと、よりまとめやすくなります。
図・表・グラフ・写真などを入れる
文章だけではなく、図・表・グラフ・写真など、視覚的なものを取り入れるのもおすすめです。数値のデータや実験結果などは、視覚的に表現した方がわかりやすいでしょう。
最終チェックをする
まとめができあがったら全体を見直し、誤字脱字がないか、前後の関係がわかりにくくなっていないかなどを確認します。本などから引用した部分がある場合は、必ず出典元を書いておきましょう。
子どもの好きなことからテーマを考えると、主体的に取り組める
調べ学習への苦手意識は、一般的な学習の流れや方法を知っていれば克服することができます。また、必ずしも社会的な課題に取り組まなければならないわけではありません。子どもの好きなことを中心にテーマを選ぶと、子どももより主体的に学習に取り組めるようになるはずです。
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